【スポーツ・運動に関する意識調査】意欲はあるものの、実施頻度が月1日(回)以下の方には、5人に1人の割合でトラウマやネガティブな経験が!

JSPOのプレスリリース

スポーツを「する」「みる」「ささえる」ための環境づくりを行うJSPO(正式名称:公益財団法人日本スポーツ協会 東京都新宿区/会長 伊藤雅俊)は、適切な環境整備の参考にするため、スポーツ・運動に関する意識調査を実施し、スポーツ・運動の実施頻度が月に1日(1回)以下と回答した方々が有しているイメージや関心を探りました。

  • 調査結果サマリ

■5人に1人の割合で、過去にスポーツ・運動に関するトラウマやネガティブな思い出がある。
・ものすごくしごかれた経験がある
・小学生の頃、強制的にやらされていたので嫌だった
・出来ないことへの周りの目線が嫌
・チーム決めなどの時、最後まで余っていて嫌だった
・体育の授業中に笑われた
・持久走で呼吸困難になっても走らされ笑われ、それをネタにいじめを受けた
…など

■「スポーツ」「運動」「遊び」「体育」「部活」に関するイメージや義務感には乖離がある!?

「体育」「部活」「スポーツ」「運動」「遊び」の5つの言葉のイメージについて、「スポーツ(74.0%)」「運動(76.0%)」「遊び(85.4%)」の3つについては、70%以上がポジティブと回答。
「体育(49.0%)」「部活動(46.7%)」の2つは、約半数がネガティブなイメージを持ち、義務感を感じてやりたくないと回答!

■スポーツ・運動に対するハードルが解消出来ればやりたい人が多い!?
例えば、「好きな時にできて、好きな時にやめられる(88.7%)」「ルールが簡単(87.0%)」「新たな道具・ウェアがいらない(84.0%)」など、時間や費用負担などによるハードルが低く、取り組みやすいスポーツ・運動があればやってみたい人が80%以上!

■ただし、スポーツ・運動への意欲が低い人は、興味もなく、必要性も感じていない…!?
上記3項目はスポーツ・運動への意欲がある(半年以内に始めようと思っている)方の回答ですが、この反面、意欲がない方の半数以上は、「運動経験がなく、日常的に歩く・移動することもしない」「誰に誘われてもしようと思わない」「していなくても不安に感じることはない」と回答。

■一方で、70%以上がスポーツ・運動だと認識せずに、週1回以上、合計30分以上の身体活動を行っていることが判明!
スポーツ・運動への意欲がある(半年以内に始めようと思っている)ものの、実施頻度が月に1日(回)以下と回答した方、その約70%が「移動目的ではなく歩く(遠回り、散歩など)」「ながら運動(家事などをしながら体を動かす)をする」などの身体活動を、すでに週1回以上、かつ1日あたり合計30分以上(※1)行っているという結果に!
※1)「1日あたり合計30分以上」は、複数選択肢(「通勤で歩く」「動画を見ながらストレッチする」など)の合算時間。

本調査から、子どもや学生時代などに接する指導者や保護者からの声かけや指導方法、周囲のリアクションなどによって、スポーツ・運動への意識形成や実践意欲に影響することが示唆されています。このような結果を、スポーツに携わる我々関係者はどのように捉えるべきでしょうか。
当協会は、スポーツの楽しさを1人でも多くの方に伝えたいと考えています。この結果を検証し、誰もがスポーツ本来の楽しさや喜び、ワクワクが感じられるような環境の整備を進めていきます。
 

  • 調査結果詳細

■5人に1人が、過去にスポーツ・運動に関するトラウマやネガティブな思い出があることが判明。
 スポーツ・運動への意欲があるものの、実施頻度が月に1日(回)以下の人のうち、20.3%(5人に1人)の割合で、トラウマやネガティブな思い出があると回答しました。

Q.あなたは、過去にスポーツ・運動に関するトラウマやネガティブな思い出がありますか。
あるという方は、可能な範囲でその内容についても教えてください(内容については任意回答です)。[SA]

【 トラウマやネガティブな思い出の例 】
・ものすごくしごかれた経験がある
・指導者からいじめられていた
・小学生の頃、強制的にやらされていたので嫌だった
・訓練が厳しかった、結果を出さないといけなかった
・絶対勝たなきゃいけない試合に自分の調子が悪く負けた
・部活で無理矢理部長にさせられた
・組体操で落ちた経験がある
・チーム決めなどの時、最後まで余っていて嫌だった
・出来ないことへの周りの目線が嫌
・体育の授業中に笑われた
・走るのが遅く運動会ではいつも最下位だった
・股関節に問題があり早く走れなく、いつも運動会で同級生から非難の的になり辛かった
・水泳の授業で飛び込み台から無理やり突き落とされた
・チームスポーツなのに無視された
・持久走で呼吸困難になっても走らされ笑われ、それをネタにいじめを受けた

■「スポーツ」「運動」「遊び」「体育」「部活」に関するイメージや義務感には乖離がある!?
スポーツ・運動への意欲があるものの、実施頻度が月に1日(回)以下の人【以降、「意欲あり/低関与」という。】は、「スポーツ」「運動」「体育」「部活」「遊び」の5つの言葉のイメージについて、「スポーツ(74.0%)」「運動(76.0%)」「遊び(85.4%)」においては、70%以上がポジティブなイメージを持っていることが分かりました。
一方で、「体育(49.0%)」「部活(46.7%)」と、学校でのスポーツ・運動については、約半数がネガティブなイメージを持っており、特に20-30代にネガティブなイメージを持つ傾向が強くなっていました。

Q.以下5つの言葉について、あなたはどのようなイメージを持っていますか。 それぞれお答えください。[SA]

また、「スポーツ」「運動」「体育」「部活」「遊び」の5つの言葉に対して、各々への「義務感」と、「やりたい」と思うかについて回答を求めたところ、「体育(46.7%)」「部活(40.7%)」においては、40%以上が「義務感」を感じ、「やりたくない」という回答になりました。中でも体育については、20代の半数以上が該当しています。

Q.以下5つの言葉を想像して、あなたは義務感を感じますか。 また、やりたいと感じますか。
※義務感を感じるとは「参加を強制されている感覚がある」というようなケースを指します。[SA]

なお、同じ質問をスポーツ・運動への意欲がなく、実施頻度が月に1日(回)以下の人【以降、「意欲なし/低関与」という。】にも行ったところ、「体育(65.7%)」「部活(62.0%)」「運動(52.7%)」ネガティブなイメージを持つとともに、「義務感」を感じ「やりたくない」の回答が「体育(48.7%)」「部活(39.7%)」となりました。さらに「スポーツ(44.0%)」「運動(43.7%)」については、「義務感はないがやりたくない」と回答しました。

■スポーツ・運動に対するハードルが解消出来ればやってみようと思う人が多い!?
「意欲あり/低関与」の人の多くは、スポーツ・運動に対して感じているハードルが解消されれば、やってみようと思っていることが分かりました。
さらに、「好きな時にできて、好きな時にやめられる(88.7%)」「ルールが簡単(87.0%)」「新たな道具・ウェアがいらない(84.0%)」など、時間やかかる費用などによる制限や、取り組みやすいスポーツ・運動があればやってみようという回答が複数の項目で80%を上回る結果になりました。

Q.もし以下の特徴を持つスポーツ・運動があったとしたら、やってみようと思いますか?
それぞれの項目についてお答えください。
※スポーツ・運動とは、散歩や自転車での移動、自宅で行うストレッチなどの身体活動も含みます。[SA]

また、同じ質問を「意欲なし/低関与」の人にも行ったところ、スポーツ・運動に対して感じているハードルが解消されれば、やってみようと思うとの回答が、複数の項目で50%を上回る結果となりました。

■意欲がなく、実施頻度が月に1日(回)以下の人は、興味もなく、必要性も感じていない…!?
「意欲なし/低関与」の人に、生徒・学生時代のスポーツ・運動経験を質問したところ、66.7%が経験がないと回答しました。また、日常的に「通勤・通学で歩く」「移動で歩く」というような身体活動もしないと答えた人が57.3%との結果になりました。
さらに、スポーツ・運動をしていなくても不安に感じることはなく、誰に誘われてもしようと思わないと考えている人が半数以上いることが分かりました。

Q.あなたは、生徒・学生時代に部活動としてスポーツ・運動に取り組んでいた経験がありますか。
あるという方は、取り組んでいたスポーツ・運動の種類も教えてください。  [SA]

Q.以下の中から、週1回以上、かつ1日あたり合計30分以上(※)行っている身体活動があれば全てお選びください。
※「1日あたり合計30分以上」は、複数選択肢の合算時間でも構いません。
例えば「通勤・通学で歩く」と「動画を見ながら軽いストレッチなどをする」を足して1日あたり30分以上など [MA]

Q.スポーツ・運動をしていないことによって不安に感じることを教えてください。  [MA]

Q.あなたは、誰に誘われたら、または勧められたらスポーツ・運動をしようと思いますか。
当てはまる人を全てお選びください。
※スポーツ・運動とは、散歩や自転車での移動、自宅で行うストレッチなどの身体活動も含みます。  [MA]

■約70%がスポーツ・運動だと認識せずに、週1回以上、合計30分以上の身体活動を行っていることが判明!
「意欲あり/低関与」の人に、新型コロナウイルス流行(2020年2月〜)前後における、スポーツ・運動(※2)の実施頻度について質問したところ、下記グラフのとおり顕著な変化は見られず、約半数が全くしていないと回答しました。(※2)スポーツ・運動とは、散歩や自転車での移動、自宅で行うストレッチなどの身体活動も含みます。

Q.新型コロナウイルス流行(2020年2月〜)前後における、スポーツ・運動(※2)の実施頻度を教えてください。[SA]
【新型コロナウイルス流行前(~2020年1月)】

【新型コロナウイルス流行後(2020年2月~)】

一方で、週1回以上かつ1日あたり合計30分以上(※1)、スポーツ・運動と同等と捉えられる身体活動を何もしていないと回答した人は31.7%でした。つまり、残りの約70%の人が何かしらの身体活動を行っていることが分かりました。また、このことから、日常で行っている散歩やながら運動などは、スポーツ・運動と思っていないことも分かりました。

Q.週1回以上、かつ1日あたり合計30分以上(※1)行っている身体活動があれば全てお選びください。[MA

 

<調査概要>
実施期間  :2021年11月-2022年1月
調査方法  :インターネット調査
調査対象  :20-50代男女
サンプル数 :「スポーツ・運動への意欲があるものの、実施頻度が月に1日(回)以下」300ss
       「スポーツ・運動への意欲がなく、実施頻度が月に1日(回)以下」300ss

 ■本調査に関する記事
JSPO Plus「スポーツ離れの原因?JSPOの独自調査で納得の回答が!」
URL:https://media.japan-sports.or.jp/column/91
JSPO公式HP「【新着「JSPOPlus」】スポーツ離れの原因?JSPOの独自調査で納得の回答が! ※意識調査の関連リリースあり」
URL:https://www.japan-sports.or.jp/news/tabid92.html?itemid=4593
 

◆JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)について
JSPOは、1911年7月に「国民スポーツの振興」と「国際競技力の向上」を目的に、大日本体育協会として創立。日本体育協会を経て、2018年4月1日、現在の名称となりました。
JSPOでは、国民体育大会や日本スポーツマスターズなど各世代を網羅したスポーツ大会の開催、スポーツ少年団や総合型地域スポーツクラブなどスポーツをする場の創出、スポーツの楽しみをサポートするスポーツ指導者の育成、最新の医・科学に根差したスポーツの推進など、誰もが自発的にスポーツを「する」「みる」「ささえる」ための幅広い事業を展開しています。また、わが国スポーツの統一組織として、国や60を超える競技団体、47都道府県スポーツ・体育協会など、様々なスポーツ関連団体・組織や個人と連携しています。
▶ ホームページ https://www.japan-sports.or.jp/
▶ 事業概要パンフレット https://www.japan-sports.or.jp/about/tabid57.html#09(通読約15分)

 

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