リスペクト・フェアプレー精神を普及させるための取り組み 日本サッカー協会が「リスペクトシンポジウム」を開催

公益財団法人日本サッカー協会のプレスリリース

 公益財団法人日本サッカー協会(所在地:東京都文京区本郷、会長:田嶋 幸三、以下JFA)は、サッカーなどスポーツの現場で顕在化する差別や暴力に断固反対し、リスペクト(大切に思うこと)とフェアプレー精神を広く伝えていくため、「JFAリスペクトフェアプレーデイズ」を設けています。今年は9月1日(日)から10日(火)を期間とし、その一環としてシンポジウムを行いました。またシンポジウムでは、上記活動を広めるための新しいロゴも発表しました。

 

 

■今こそ考えるべきスポーツマンシップ
 スポーツの現場では暴力、八百長、賭博、ドーピングなどの不祥事が度々取り沙汰されています。スポーツの現場が健全に保たれるためには、改めてスポーツマンシップについて考え、スポーツに関わるすべての人がこれらの概念を尊重する必要性があります。そもそも、スポーツマンシップとは、「スポーツをすること自体を楽しみとし、公正なプレーを尊重、相手の選手に対する尊敬や賞賛、同じスポーツを競技する仲間としての意識をもって行われる活動の姿勢(※)」とされています。スポーツに従事する者にとって、プレーヤー、ルール、審判をはじめ、スポーツを取り巻くあらゆるものを大切に思う、リスペクト精神が求められます。
(※)一般社団法人日本スポーツマンシップ協会より

■JFAの取り組み 「リスペクトプロジェクト」
 上記のようなリスペクトとフェアプレー精神の普及のため、JFAではリスペクトプロジェクトを2008年から推進しています。同プロジェクトは、相手を大切に思うこと、競技規則を守ること、審判の判定を尊重すること等関わる全てを大切に思うことをリスペクトの定義とし、サッカーを楽しむために不可欠な要素としてリスペクト精神を掲げています。このプロジェクトはJFAとJリーグが共同で推進している取り組みで、リスペクト精神あふれるサッカーを広めていくことを目的としています。

参考URL>http://www.jfa.jp/respect/
 

■9月7日(土)に「リスペクトシンポジウム」を開催

 上記プロジェクトの一環として、JFAでは2011年からリスペクトフェアプレーデイズを設けています。今年は9月1日(日)から10日(火)を期間とし、9月7日(土)にはリスペクトシンポジウムを行いました。

 第1部の基調講演では、田嶋幸三JFA会長が登壇しました。田嶋会長は、FIFAワールドカップ ロシア大会での敗退後、ロッカールームをきれいに清掃した日本代表を引き合いに、リスペクトの精神など「日本らしさを広めていきたい」と話しました。また、村井満Jリーグチェアマンには、Jリーグで行なっている取り組みとして各会場で試合前にリスペクトを広めるVTRを流していることなどを説明。さらに、Jリーグ王者には警告数の少ないチームが圧倒的に多いと、競技的な観点からのリスペクトの“効果”を語りました。
 第2部のリスペクト アウォーズの表彰式では、ブラインド(視覚障害)やデフ(聴覚障害)など障がい者サッカーの7団体が一緒にプレーできる大会を主催している「ミキサー」など、4団体が表彰されました。
 第3部のパネルディスカッションでは、なでしこジャパン(日本女子代表)としても活躍した宮本ともみU19日本女子代表コーチや前橋育英高校サッカー部の山田耕介監督、プロフェッショナルレフェリーの家本政明さん、元日本代表の福西崇史さんなどが参加し、さまざまな形でサッカーに携わってきた4人の経験を踏まえた議論が交わされました。
 

■リスペクトプロジェクト新ロゴについて

 JFAは、さまざまなリスペクト・フェアプレー活動をこれまで以上に推進させるきっかけとして、新しいロゴを作成しました。
 新しいロゴは、「RESPECT」の英文字をベースとし、リスペクトの考え方が誰にでも分かるようにと、「RESPECT」の下に「大切に思うこと」の訳を付しています。「RESPECT(大切に思うこと)」には境界がありません。サッカーという出発点からさまざまなフィールドでこの考えが広まり、「大切に思うこと」が地平線の先のどこまでも広がっていく想い、また、その様相をデザインしました。
 このロゴの下、サッカーに関わる誰もがリスペクト・フェアプレーを行動で表現し、リスペクト(大切に思うこと)、そしてリスペクトあるフェアプレーがオンザピッチ、オフザピッチであふれるようになることを目指します。
 また、これらの活動の一環として、9月5日(木)に茨城/茨城県立カシマサッカースタジアムで行われたキリンチャレンジカップ2019で、選手が新しい「リスペクト(大切に思うこと)」ロゴを日本代表ユニフォームの右袖に付けて戦いました。
 今後も、JFAはこれらの活動を通じ、サッカーやスポーツの現場で顕在化する差別や暴力に断固反対し、リスペクト(大切に思うこと)、フェアプレー精神を広く伝えていきます。

<登壇者 田嶋幸三 JFA会長のコメント>
 リスペクトにはルールを守る、相手を尊敬するなど、たくさんの意味があります。それを私たちは、対戦相手やお世話になった方々、さらに用具と、さまざまなことを「大切に思うこと」に置き換えられると考えました。その思いを忘れず、続けていくのは、スポーツを文化にしたいからです。育成年代からしっかり教えるからこそ身につくことですし、日本代表が必死に試合に取り組み続けていくことで文化になります。リスペクトの精神を、日本から世界へと広げていきます。
 

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