『SIXPAD』共同開発者の京都大学 森谷名誉教授が日本経済新聞社主催の「第2回 超高齢化社会の課題を解決するための国際会議」にて、「認知症予防のための運動習慣と筋電気刺激(EMS)の可能性」を発表

株式会社MTGのプレスリリース

株式会社MTG(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:松下剛)が展開する、EMSを中心としたトレーニング・ブランド『SIXPAD(シックスパッド)』は、共同開発者である京都大学 森谷敏夫名誉教授が11月16日(月)日本経済新聞社が主催する「第2回 NIKKEI Super Active Ageing Society Conference(超高齢化社会の課題を解決するための国際会議)」にて、 「認知症予防のための運動習慣と筋電気刺激(EMS)の可能性」について講演したことをご報告いたします。

 

 

 

 

  • 「NIKKEI Super Active Ageing Society Conference」とは

 

急速に進む“超高齢化”という社会課題に対し、産官学のエキスパートが世界の高齢化政策の指針となりうる議論と提言を展開し、グローバルに発信する日本経済新聞社主催のグローバルカンファレンスです。
京都大学 森谷敏夫名誉教授は、認知症予防のために不可欠な運動習慣と筋電気刺激(EMS)の可能性について研究結果を発表いたしました。

  • 歩く速さ、歩幅と認知症の関係

現在日本は超高齢社会に突入し、要介護認定者数が2012年では533万人と2004年の約2.44倍に増えています。
男性の場合は脳卒中から、女性の場合は認知症から要介護を受け始めるケースが多いですが、足腰の老化の原因は、脳卒中、認知症と並び、まさに筋肉問題といえます。(※)
筋肉は加齢と共に減少するため、日頃から筋肉を維持することが不可欠です。
近年では、アメリカで行われた対象者34,000人、追跡期間21年の調査によると、亡くなった年齢を最も正確に予測できたのは、血圧、コレステロール値、血糖値でもなく歩く速度ということが発表されています。
東京都健康長寿研の研究チームが約10年前に新潟県と群馬県の2つの地域で実施した調査によると、歩く歩幅が狭いほど、認知症リスクが高いことがわかりました。
更に、東京都が10年間にわたり1149人を追跡したデータによると、歩幅が広い男女のグループを1とした場合、普通の歩幅で歩いている男女のグループは1.2倍、歩幅が狭くしっかり歩けない男女のグループは3.4倍、認知症のリスクが高いことがわかりました。

参考:JAMA. 2011;305(1):50-58

 

参考:東京都健康長寿医療センター

 

 

  • EMSの実施は認知症予防に期待できる

 

EMSは「Electrical Muscle Stimulation(筋電気刺激)」の略で、筋肉をトレーニングするテクノロジーです。通常、筋肉は脳から信号が送られることによって動きますが、 EMSは、電気刺激によって筋肉に直接信号を送り、筋肉を動かします。
そのため、怪我をして運動をできない方や寝たきりの方もEMSを取り入れることでトレーニングすることができます。
近年の研究では、認知症の予防には、脳由来神経栄養因子(BDNF)が必要不可欠と言われており、運動することで、脳由来神経栄養因子が増加することが新たにわかりました。
森谷名誉教授は京都大学でEMSでもBDNFが増えるか調査したところ、「アイリシン」という成分が、筋肉が運動している時に分泌され、この働きによってBDNFが海馬に発現される現象を、EMSを用いた実験においても発生することを世界で初めてとらえました。
つまりEMSのトレーニングにおいても、認知症予防に効果がある可能性がわかりました。

20Hzがトレーニングに効率的な理由
森谷名誉教授はトレーニングにとって効率的な周波数は20Hzと見出しました。
20Hzよりも高い周波数を用いると、約60秒で、筋肉の張力が低下してしまいます。筋肉が神経生理学的な条件を満たすことができず、トレーニング効果があまり望めない状態に陥ってしまいます。20Hzは、時間が経過しても張力を保っているため、継続して効率的なトレーニングをおこなえるということが結論付けられました。
 

 

 

 参考:Moritani et al. Exp Neurol 88:471-483,1985

  • トップアスリートから、怪我や病気で運動ができない方へ

生活習慣病の予防・改善にとって運動や食事は重要であり、健康寿命の延伸に不可欠ですが、怪我をしたり、病気で寝たきりになると、筋肉を鍛えることが難しくなります。しかし、EMSは膝や腰に疾患があって運動ができない方や、寝たきりの患者の方にも、EMSを活用することで筋肥大、エネルギー代謝、認知機能の維持・改善効果を享受できる可能性があると考えられます。

 

京都大学名誉教授 森谷 敏夫
EMS(Electrical Muscle Stimulation=筋電気刺激)機器を中心としたトレーニングブランド『 SIXPAD 』の共同開発者。
運動医科学界を牽引する森谷敏夫氏は、EMSがもたらす筋肉のトレーニング効果について、40年以上研究を行っています。
森谷氏は、検証を重ねた結果、トレーニングにとって効率的な周波数は20Hzであると導き出しました。 現在、その論文は、世界中の研究者の注目を集めています。

※厚生労働省 要介護認定者総数、厚労省「国民生活調査(平成25年度)」

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