スポーツの社会的影響度を可視化する、「Sports Social Impact Lab」始動!

株式会社フューチャーセッションズのプレスリリース

株式会社フューチャーセッションズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社⻑:有福英幸)は、スポーツ事業活動による社会へのポジティブな影響を可視化することを目的としたプロジェクト「Sports Social Impact Lab」(スポーツソーシャルインパクトラボ)をスタートいたします。

◆プロジェクトの背景
 Jリーグ社会連携「シャレン!」を始めとする、スポーツによる地域社会への貢献を目的とした活動は、年々、日本各地で拡大し、スポーツの地域社会に対する役割には、非常に大きな期待が寄せられています。
 一方、企業においては、社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)の重要性を認めながらも、社会貢献活動によってもたらされる効果の測定や評価の指標を策定することが難しく、かねてから社会貢献活動は“儲からない”、“コストセンターである”という認識が根強くあります。スポーツ産業においても、チーム/クラブ、スポンサーシップを行う企業、地方公共団体、アスリート等が、共に積極的に社会貢献を行うことについては、その効果が明確でないこともあり、依然高いハードルが存在しています。

 「Sports Social Impact Lab」では、元FIFAコンサルタントで株式会社フューチャーセッションズのメンバーである杉原海太氏(スポーツコンサルタント)、押見大地氏(東海大学体育学部スポーツ・レジャーマネジメント学科講師)、山口志郎氏(流通科学大学人間社会学部人間健康学科准教授)、福原崇之氏(北海道教育大学岩見沢校芸術・スポーツ文化学科准教授)と共に、組織の地域貢献活動が⻑期的なブランドイメージの向上や、顧客獲得などのマーケティング活動に寄与するもので、企業として優先順位を高めて取り組むべき施策である、という仮説を以て、スポーツを活用した社会貢献活動の影響度を検証・測定し、可視化する評価システムの構築に取り組みます。

◆社会的投資収益率(SROI)と第一モデルケースについて
 国連が2015年にSDGs(持続可能な開発目標)を掲げたように、今後は社会・環境に配慮を行う組織が経済的にも社会的にも評価されていくことが予想されます。スポーツはこの潮流と親和性が高く、特に健康や教育といった分野でその力を発揮することが期待されています。
 そうした中、効果の新たな指標として注目されるのが「社会的投資収益率(以下、SROI:Social Return on Investment)」です。欧州サッカー連盟では、この指標を用いてリーグがもたらす健康や社会的な効果を経済価値に換算し、数値化しています。また、日本政策投資銀行は2020年3月に「スポーツの価値算定モデル」をリリースしており、スポーツの得意分野である社会効果を経済価値化していく動きは今後、益々注目されると思われます。
 
 「Sports Social Impact Lab」では、上記のSROIの考え方を用いて、Jリーグに加盟する松本山雅FCの普及事業を担う特定非営利活動法人松本山雅スポーツクラブの協力のもと、サッカー教室を対象としたSROIの先行研究を行い、そのインパクトや SROI の算出を目的としたモデルケースを作成します。

◆本プロジェクトに対するコメント

特定非営利活動法人松本山雅スポーツクラブ理事長 青木雅晃氏特定非営利活動法人松本山雅スポーツクラブ理事長 青木雅晃氏

今回、SROIプロジェクトに協力という形でかかわることができ嬉しく思います。Jリーグクラブにとって、地域貢献活動は肝となるもの。松本山雅FCでは、2015年、50周年の節目にドリームビジョンを策定し、その中で「『まちづくり』に貢献するホームタウンビジョン」を掲げ、様々な地域貢献活動を積み重ねてまいりました。

本研究により、活動回数以外の指標を見える化されることで、地域貢献活動のさらなる深化につながると確信しております。

 

スポーツコンサルタント 杉原海太氏スポーツコンサルタント 杉原海太氏

元々アマチュアリズムをベースとした社会的価値がコアだったスポーツは、1984年のロサンゼルス五輪辺りから商業的価値にフォーカスされる様になってきました。メガイベントやプロスポーツが持つエンタメ価値や広告価値をマネタイズするビジネスモデルは、グローバル化の潮流とのシナジーもあり、現在まで驚くべき発展を遂げましたが、コロナ禍の今、踊り場にあると言えます。試合・興行が中心のビジネスモデルであるのに、試合自体が開催できなくなったり、無観客試合を強いられたりするコロナ禍では手詰まりになってしまうからです。

今、スポーツ界が「試合以外」におけるスポーツの社会的価値のマネタイズを模索している中で、SROIによる可視化はその実現に不可欠であり、アフターコロナにおけるスポーツ界の鍵を握る要素と言えるでしょう。

 株式会社フューチャーセッションズでは、「Sports Social Impact Lab」のプロジェクトを通して、スポーツ事業者や研究者たちと共に、スポーツが持つポジティブな力を可視化することで、スポーツ事業による社会への影響の可能性を広げ、スポーツがもたらす幸福をより多 くの人が享受する社会の実現に向けて、今後とも尽力して参ります。

■株式会社フューチャーセッションズ 会社概要
2012年の設立以来、社会進化の実現を目指し「一人ひとりが信じられる未来と接続するパートナー」として、社会や組織の様々な問題や課題に対して、多様な人々を招き入れた共創的な対話の場「Future Session」を提供しています。
主な事業として、フューチャーセッションの企画・運営、共創型の事業開発・組織開発支援、プラットフォーム運営を展開しています。
<SPORTS TEAM>
スポーツには、人を楽しませ、人を勇気づけ、そして人と人とを結びつける力があります。その価値をどうやって取り入れ、新たな価値を生み出せるか? 私たちは、スポーツを使った共創戦略づくりから、組織変容、新規ビジネスやプロモーションなどの施策展開、実行後のアセスメントまで、プロジェクトに伴走しながら、描きたい未来の実現を支援します。
https://www.futuresessions.com/

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