タイスポーツ団体関係者とのACP推進検討会議を開催

公益財団法人日本スポーツ協会のプレスリリース

スポーツを「する」「ささえる」「みる・表現する」ための環境づくりを行うJSPO (正式名称:公益財団法人日本スポーツ協会 東京都新宿区/会長 伊藤雅俊) では去る1月22日(水)から26日(日)に、タイ王国からタイスポーツ局(Sports Authority of Thailand)、タイ健康増進財団(Thai Health Promotion Foundation)、マヒドン大学(Mahidol University)の3団体計15名をお迎えしました。来日した関係者とは、当協会のASEAN諸国へのスポーツ推進貢献の一環として、当協会が普及・啓発を行う「アクティブ・チャイルド・プログラム(以下、「 ACP 」という)」を活用して、タイの子どもたちが楽しく体を動かすための具体的な協力内容等について協議を行いました。

期間中は、これまで両国で進めてきたタイ国内での事業の成果や課題を共有するとともに、今後の計画等について協議しました。具体的には、タイスポーツ局でのACPを活用した今後の事業計画案や、タイ健康増進財団とマヒドン大学が本年度進めてきた小学校でのACPパイロットプロジェクトの検証結果などの発表を踏まえた意見交換を行いました。また、今後はより多くのタイの方々がACPを活用できるよう、教員やスポーツ指導者用にタイ語のACPガイドブック作成に着手することとし、具体的な目次や執筆内容スケジュール等の確認を行い、2021年1月の完成に向けて作業を進めていくことで合意しました。

その他にも、期間中は三鷹市立南浦小学校(東京都)での体育の授業等でのACPの理念を踏まえた運動遊びの実践を視察するなど、日本での取組をタイの方々の参考にしていただく機会を設けました。
当協会では引き続き、両国のスポーツの推進に向けて協力を進めてまいります。

〇概要
1.期間:2020(令和2)年1月22日(水)~26日(日)5日間

2.場所:東京都内

3.参加者:
タイスポーツ団体関係者 15名
内訳:Sports Authority of Thailand(タイスポーツ局):5名
ThaiHealth Promotion Foundation(タイ健康増進財団):4名
Mahidol University(マヒドン大学):6名

4.主な内容:
①取組みの成果と課題及び今後の計画等に関する協議
②タイ版ACPテキスト(仮称)の作成に向けた協議
③活動現場の視察
④その他

〇タイ側参加者のコメント(概要)

Thai Health Promotion Foundation(タイ健康増進財団)
Dr. PAIROJ SAONUAM

小学校を視察することが出来て大変良かったと思っています。ACPを取り入れることにより、子ども達の運動量が増えるだけでなく、コミュニケーション能力の向上など様々な効果が期待されることが分かりました。ぜひタイに帰って、このような取組を伝え、小学校に取り入れていければと思っています。
今後は、タイの学校のカリキュラム(指導要領)にACPを取り入れることができればと感じました。そのためには、具体的な内容や先生の役割、学校の環境など子ども達を取り巻くシステムが重要だと思っています。

Institute for Population and Social Research, Mahidol University
(マヒドン大学 人口・社会学研究所)
Mr. PANYA CHOOLERS

学校を視察した際に、笑顔で運動遊びに参加している子ども達の姿を見て、タイも日本も同じだと思いました。ACP自体が元々楽しく取り組めるようなプログラムになっており、子どもたちは初めから楽しく参加することができ、それにより自信を持つことにつながると感じました。
今後の課題については、タイにおいてもできるだけ多くの学校がACPに取り組む必要があると考えています。関係している先生、指導者の方々に、どのようにACPへの理解を深めていただけるかも重要だと思っています。
また、学校だけではなく、家庭でも、子どもたちがACPや類似する運動遊びに出来るだけ多く取り組むことが大切だと感じています。

〇期間中の様子(上段左:三鷹市立南浦小学校での視察後の先生方との質疑応答の様子、上記以外:当協会での会議の様子)

【アセアン諸国におけるスポーツ推進貢献の事業背景】
日本スポーツ協会は、2017(平成29)年度から新たにアセアン諸国に焦点を絞り、スポーツ分野における今後の協力拡大を進めることを目的に本事業を開始しました。
初年度においては、国内の文献調査や、メールでの書面調査など、アセアン各国のスポーツ推進状況等の調査を行いました。調査を踏まえ2018(平成30)年度以降の協力の在り方について検討した結果、まずは我が国と関係が深いアセアンのリーディングカントリーであるタイをパートナーとし、青少年の身体活動の推進に課題を抱えている点への課題解決を目指し、4年程度を目途にACPの知見等を生かした事業連携を進めることとしました。また、タイとの取組みを優良事例とし、将来的に、他のアセアン諸国との協力拡大を進めることとしています。
本年度は、既に900名を超えるタイの子ども達にACPを体験していただいています。

アクティブ・チャイルド・プログラムとは
主に幼児から小学生にあたる子どもたちの運動遊びを支援するために日本スポーツ協会が作成した身体活動促進のためのプログラムです。
本プログラムは、幼児期の運動や遊びの経験が、その後の子どもたちのスポーツへの取組みや体力向上に重要な役割を果たしているという昨今の研究成果に基づき、幼少期のうちにからだを動かすことの楽しさや喜びを伝え、一人でも多くのスポーツ好きな子どもたちを育んでいければと願い作成したものです。
公式サイト:http://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/acp/

◆JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)について
JSPOは、1911年7月に「国民スポーツの振興」と「国際競技力の向上」を目的に、大日本体育協会として創立。日本体育協会を経て、2018年4月1日、現在の名称となりました。JSPOでは、国民体育大会や日本スポーツマスターズなど各世代を網羅したスポーツ大会の開催、スポーツ少年団や総合型地域スポーツクラブなどスポーツをする場の創出、スポーツの楽しみをサポートするスポーツ指導者の育成、最新の医・科学に根差したスポーツの推進など、誰もが自発的にスポーツを「する」「ささえる」「みる・表現する」ための幅広い事業を展開しています。また、わが国スポーツの統一組織として、国や60を超える競技団体、47都道府県スポーツ・体育協会など、様々なスポーツ関連団体・組織や個人と連携しています。   2019年の大河ドラマ「いだてん」で、主人公を導く重要な役回りとして登場する嘉納治五郎はJSPOの初代会長であり、JSPOは「いだてん」の舞台でもあります。
 

 

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