YouTubeデータ分析ツール「kamui tracker(カムイトラッカー)」で2026 FIFAワールドカップ関連動画9.0億回を分析
株式会社エビリーのプレスリリース

株式会社エビリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中川恵介、以下「エビリー」)は、2026 FIFAワールドカップ(以下、W杯)のYouTube関連動画(2026年6月12日の開幕〜28日/本体1万1403本・合計9.0億回)について、前回のワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)分析との比較を踏まえた分析を行いました。
※本分析はグループステージ時点までの中間報告です(日本代表の最終グループ戦は6月26日)。大会全日程を対象としたWBC分析とは集計範囲が異なるため、両大会の比較には厳密でない部分が含まれます。
はじめに
同じ世界的なスポーツの祭典でも、テレビで生中継があるかどうかで、YouTube上のコンテンツは大きく変わります。前回のWBCは国内ではNetflix独占配信で、テレビでは観られない大会でした。そのためYouTubeでは、同時視聴や実況など、みんなで一緒に観るライブ型が伸びました。一方、6月のW杯は地上波とDAZNで生中継され、誰もがテレビで観られます。この違いが、YouTubeで観られたコンテンツと、その観られ方にどう表れたのか。前回のWBC分析と比べながら読み解きます。
1. 何が観られたのか:エンタメ要素の強いショート、ハイライトを上回る
地上波で生中継があるW杯では、YouTubeで何が観られたのでしょうか。コンテンツの中身で分類すると、最も多いのは名シーンや選手を題材にしたエンタメ・ネタ系のショートで視聴の32.5%、次いで試合のプレー映像である公式映像・ハイライトが29.6%でした。注目はエンタメ系で、WBCの11.3%に対し約2.9倍です。あるあるネタや雑学、選手の物語、名場面の作り替えなど、試合映像そのものより二次創作的に楽しむ動画が、サッカーでは多く観られていました。たとえば、アニメ『キャプテン翼』を題材にしたパロディや、『世界一可愛いイナズマ伊東純也』のように選手を親しみを込めて取り上げるショートなどが、いずれも数百万回規模で再生されています。

2. WBCとの最大の違い:ライブは「WBCの方が観られた」
次に、WBCとの最大の違いであるライブ配信コンテンツです。今大会のライブ配信コンテンツは本数では全体の17%を占めましたが、視聴シェアはわずか3.3%、3,014万回にとどまりました。前回WBCの11.1%、6,035万回と比べると約3分の1です。理由は2つあると考えられます。1つは放送環境で、地上波とDAZNで生中継があるW杯では、YouTubeで観る必要が薄くなります。もう1つが旗振り役の違いです。WBCはNetflix公認クリエイターが同時視聴や応援配信を担い、ライブ視聴を押し上げました。W杯にも東海オンエアのりょうさんらを含む世界のクリエイターがFIFA公式パートナーとして参加しましたが、現地の舞台裏や特別コンテンツが中心で、同時視聴を生む施策ではありませんでした。この公認クリエイター施策の差が、ライブの伸びを大きく分けたとみられます。

3. スターは分散。「大谷一強」のWBCと対照的
選手別の関心も、WBCと異なりました。WBCは大谷翔平選手ひとりが全視聴の約27%を集める一強でしたが、W杯は鎌田大地選手がトップでも全体の8%程度にとどまります。上田綺世選手、久保建英選手と続き、関心は主力に広く分散しました。海外選手では最大のメッシ選手でも2,775万回で、日本の上位選手の半分以下です。国内のYouTubeでは、絶対的な一強も海外選手も主役にはならず、日本代表の複数選手に関心が散らばる構図でした。

4. 盛り上がりは「日本戦」、視聴は試合翌日にピーク
日ごとの視聴データを見ると、盛り上がりは日本戦に明確に連動し、3試合とも視聴は試合当日より翌日に大きく伸びました。オランダ戦(6月15日)は翌16日、チュニジア戦(6月21日)は翌22日、スウェーデン戦(6月26日)は翌27日にそれぞれピークを迎えています。日曜の昼に行われたチュニジア戦でも翌日が最大で、北中米開催で日本時間の深夜から早朝にキックオフが集中するなか、試合をその場で追えなかった人が翌日にハイライトや切り抜きでまとめて観る流れが定着したとみられます。この「試合翌日に伸びる」動きは前回のWBCでも同様で、スポーツ動画は試合後の翌日の方が、観られるという傾向は、大会を越えて共通しています。

まとめ
W杯2026のYouTubeは、テレビで生で視聴できることが、YouTubeでの視聴コンテンツや見方を決めた大会です。視聴の中心はハイライトと、名シーンや選手をネタにしたショートに移り、ライブコンテンツの視聴はWBCの約3分の1にとどまりました。背景には、WBCではNetflix公認クリエイターが応援や同時視聴で大会を盛り上げたのに対し、W杯にはそうした公式の旗振り役が多く存在しなかったという違いがあります。関心は特定の一強ではなく日本代表の複数選手に分散し、試合翌日のまとめ視聴も目立ちました。YouTubeでライブを補完したWBCに対し、W杯はYouTubeでハイライトやショートを手軽に楽しむ大会です。本分析は中間報告であり、決勝トーナメント以降は続報で更新します。
■YouTubeデータ分析ツール「kamui tracker」について
「kamui tracker」は、国内最大級のYouTubeデータを保有するデータ分析ツールです。チャンネルや動画の視聴回数、登録者数、エンゲージメント率などの基本的な指標はもちろん、競合チャンネルの動向分析、トレンドとなっている動画の把握、効果的なタイアップクリエイターの選定など、YouTubeのチャンネル運用に必要なデータを網羅的に提供します。
これらの機能により、データに基づいた客観的な意思決定を可能にし、チャンネルの成長を加速させます。
※YouTubeは権利者に帰属する商標または登録商標です。本文中の名称は調査対象の説明目的で使用しています。
出典:kamui trackerによるW杯2026関連動画分析(2026年6月12日〜26日時点・速報)。直近の数値は今後増加します。コンテンツ分類はタイトル・チャンネル名・概要欄をもとにした分類に目視補正を加えたもので、一部に誤差を含みます。WBC2026分析との比較を含みます。
株式会社エビリー
所在地:東京都渋谷区渋谷1-2-5 MFPR渋谷ビル 12F
代表:代表取締役社長 中川恵介
資本金:32,970万円(資本準備金含む)
従業員数:52名(正社員のみ、2026年4月時点)
URL: https://eviry.com
事業内容
SaaS事業
・クラウド型動画配信システム『millvi』
・クラウド型動画配信プラットフォーム『millviポータル』
・YouTubeデータ分析ツール『kamui tracker』
Solution事業
・YouTubeチャンネルの運用サービス『kamui production』
・インフルエンサーマーケティング『kamui connect』
・各種動画制作
・ライブ配信

