遠征費・交通費の負担増がトップ、大学生以降も約6割の保護者が費用を負担
株式会社部活メディアのプレスリリース
株式会社部活メディア(本社:東京都千代田区、代表取締役:高松 新平)は、大学や短大などで部活動をしている子供を持つ全国の保護者ら119人を対象にアンケート調査を実施しました。大学部活動の費用負担の実態についてアンケート調査を行った初の事例となります。
その結果、物価高の影響で「部活動費が以前より上がった」と感じた保護者は44.6%に上りました。負担が増えたと感じる項目のトップは「遠征費・交通費」で48.7%を占め、用具代(41.2%)、合宿費(30.3%)が続き、物価高の影響を裏付ける結果となりました。
また、子供の部活動費の負担割合について、「全額保護者」が43.7%と最も多く、大学生以降も保護者が部活動の費用を負担している現状が明らかになりました。6〜9割を保護者が負担しているケースも含めると58.8%に上ります。一方、物価高による「退部予備軍」とも言える「全額子供」の割合も12.6%を占めており、厳しい環境に置かれている学生も一定程度いることがわかりました。
箱根駅伝など華々しく見える大学スポーツですが、本調査で大学スポーツにかかる費用は、想像以上に家計を圧迫している実情が浮かび上がりました。
【調査結果の詳細1:保護者向け調査】
1. 保護者の44.6%が「部活動費が上がった」と回答
物価高・値上げの影響で部活動費が以前より上がったと感じるかを調査したところ、「かなり上がった」が11.8%、「少し上がった」が32.8%となり、合計44.6%の保護者が費用負担の増加を実感していることが明らかになりました。
【図表1:物価高・値上げの影響で、部活動費が以前より上がったと感じますか】

2. 負担増のトップは「遠征費・交通費」(48.7%)
負担が増えたと感じる費用項目を調査したところ(複数回答可)、「遠征費・交通費」が48.7%で最多となりました。次いで「用具費(ユニフォーム・道具など)」が41.2%、「合宿費」が30.3%と続いており、ガソリン代や宿泊費、物品価格の上昇が家計を直撃している実態が浮き彫りになりました。
【図表2:負担が増えたと感じる費用項目(複数選択可)】

3. 大学生でも58.8%が活動費用を保護者負担、一方で「全額子供」も12.6%
部活動費の負担割合を調査したところ、「全額保護者」が43.7%と最も多く、大学生になっても保護者が費用を全額負担しているケースが多いことがわかりました。「6〜9割が保護者で残りが子ども」(15.1%)を含めると、保護者が6割以上負担している家庭は58.8%に上ります。
一方で、「全額子供」が12.6%を占めており、アルバイト等で自ら部活動費を賄っている学生も一定数存在します。物価高騰が続く中、これらの学生は経済的理由による退部リスクを抱えた「退部予備軍」とも言え、支援の必要性が示唆されます。
【図表3:お子さまの部活動費の負担割合】

4.強豪部活動への進学を控える保護者の声「初年度に学費も含めて400万円ほどかかりそう」
定性的に実態を調べるために行った保護者(40代男性、近畿地方在住)へのインタビューでは、「強豪校の野球部への入部準備だけで30万円、学費や部費、練習のための下宿費用など見積もると初年度で400万円ほどかかりそうなことがわかりました」と話されています。「バットも1万円ほどするが、1年で約10本は使うと聞き道具代の負担が重い。また遠征費なども自己負担とのことなので大学が支援してほしいと思うこともある。練習に打ち込むため、普通なら通える距離でも練習場近くに下宿させるのが一般的」とも話し、「お金持ちでないと続けること自体が難しいとならないような支援があったら」と話されていました。
【調査結果の詳細2:部活動(学生)向け調査】
保護者調査に先立ち、全国の大学の体育会系39部活を対象とした調査も実施しました。この調査でも、物価高騰が部活動の運営を直撃している実態が明らかになっています。
1. 部員の75%が年間10万円以上の個人負担
部活動調査の結果、大学運動部員の75%が年間10万円以上の個人負担を負っていることが判明しました。特に年間20-30万円の負担を強いられている部員が最も多く、一部では50万円にのぼる負担も確認されています。
【図表4:部員の年間個人負担額分布】

2. 遠征費が資金使途の53.8%を占め、物価高騰の直撃を受ける
運動部の資金使途を分析すると、遠征費が53.8%を占めており、物価高騰の直接的な影響を受けています。
深刻な事例として、ある大学野球部の部員は「遠征の際のバスの料金が値上がりした。大学が野球場を持たない為、実戦練習や練習試合は全て遠方にて行う必要があり、1回の県外遠征で約6万円〜8万円が必要となる。遠征費等の徴収が重なり金銭面で野球を続けられない部員もおり、最終的に退部してしまう」と切実な現状を訴えています。
【図表5:運動部資金使途の内訳】

3. 収入源は部費徴収が76.9%、大学支援は限定的
運動部の収入源を調査したところ、部費徴収が76.9%を占め、大学からの支援や外部スポンサーからの収入は限定的でした。
【図表6:運動部収入源の分布】

【政府予算削減と学生負担の関連性】
今回の調査結果の背景として注目すべきは、政府の大学スポーツ関連予算の削減傾向です。スポーツ庁の「感動する大学スポーツ総合支援事業」の予算は、令和5年度から令和8年度にかけて約20%削減(29,610千円減)されています。
国がスポーツ振興を政策として掲げる一方で、実際の予算措置は逆行している状況が見て取れます。大学の財政基盤悪化と相まって、最終的に学生・保護者の負担増加につながっている可能性があります。
【今後の展望】
当社では、大学運動部が直面する資金面の課題を解決するため、大学生向け資金調達プラットフォーム「ブヒカツ」(クラウドファンディング)と、企業と大学部活をつなぐスポンサーシップマッチングサイト「ブカスポ」を運営しています。
デジタル技術を活用することで、これまで資金確保が難しかった小規模な部活動でも、効率的かつ持続的に資金調達できる仕組みの提供が可能となりました。一方で、こうした大学スポーツの活動環境を支える負担を、大学生個人や保護者の努力だけに委ね続けてよいのかという社会的な議論も必要です。大学部活・体育会は、五輪や国際大会で活躍するトップアスリートの育成の場であると同時に、社会にとっては将来の優秀な人材を育成する場でもあります。
当社は今後も、民間の立場から新しい資金調達モデルを推進するとともに、大学スポーツを社会全体で支えるスキームづくりに向けた調査にも積極的に取り組んでまいります。
【調査概要】
■ 保護者向け調査
調査期間: 2025年11月末
調査方法: Questantでのオンラインアンケート
調査対象: 大学・短期大学・専門学校などで部活動等に参加している、または過去3年以内に参加していた子供を持つ保護者
有効回答数: 119名
調査項目: 部活動費の変化、負担が増えた費用項目、費用の負担割合など
■ 部活動(学生)向け調査
調査期間: 2024年10月〜2025年7月
調査方法: Googleフォームでのオンラインアンケート
調査対象: ブカスポやブヒカツの利用部活動
有効回答数: 全国39部活
調査項目: 年間運営費、収入源、資金使途、個人負担額、資金調達の課題など
【参考資料・データ出典】
スポーツ庁「令和5年度予算(案)主要事項」「令和6年度予算(案)主要事項」「令和7年度予算(案)主要事項」「令和8年度予算(案)主要事項」
【会社概要】
会社名: 株式会社部活メディア
代表取締役: 高松 新平
所在地: 〒101-0047 東京都千代田区内神田3-2-8 いちご内神田ビル9F
設立: 2019年4月
事業内容: 大学運動部向けクラウドファンディング「ブヒカツ」、企業マッチング「ブカスポ」の運営
ウェブサイト: https://bukatsumedia.com
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社部活メディア 広報担当
Email: pr@bukatsumedia.com
TEL: 03-5296-9190

