【開催報告】「あと1kg」を巡る極限のドラマと、50kg プレートの衝撃~第26 回 全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権大会

ロスパラへの切符を掴んだ2 名と日本新2 つが誕生

特定非営利活動法人日本パラ・パワーリフティング連盟のプレスリリース

撮影:西岡浩記

特定非営利活動法人日本パラ・パワーリフティング連盟(JPPF)は2026年1月17日(土)、18日(日)の2日間、東京国際交流館 プラザ平成にて「第26回全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権大会」を開催しました。本大会は、2028年ロサンゼルス・パラリンピックへと続く“世界への分岐点”としても重要な大会でした。

「人を応援することで、自分も元気になる」という応援のブーメラン効果を観客の皆様に感じていただくことにも注力し、手拍子と声援が会場に満ちる、熱量の高い2日間となりました。

■【最大の山場】

「失敗すれば終わり」その重圧を跳ね返した2人。ロスパラへの道を切り拓いた“標準記録突破”の瞬間

今大会の焦点のひとつであった、2026年度ロサンゼルス・パラリンピックに直結する、アジア・オセアニア選手権(4月・タイ)派遣標準記録の突破がかかった選手たち。2名の選手が、その壁を超えました。

◆男子59Kg級

光瀬智洋(エグゼクティブプロテクション)
記録:157kg(派遣標準記録クリア/自己ベスト(日本新)タイ記録)

撮影:西岡浩記

「絶対に失敗できない」その状況で迎えた第2試技が失敗。後がなくなった第3試技、会場のボルテージは最高潮に達しました。観客の声援がひとつになり、そのエネルギーを背負うようにして、光瀬は157kgを成功させました。

光瀬選手コメント

「会場をひとつにしたい、と思っていました。皆さんの声援のおかげで157kgを挙げることができました。自分の目指すスタイルに近づけた試合だったと感じています」

◆ 男子80kg級

日野雄貴(シンプレクス・ホールディングス)
記録:180kg(派遣標準記録クリア/自己ベスト更新)

撮影:西岡浩記

昨年10月の世界選手権。同じ180kgに挑み、失敗。その記憶と向き合いながら迎えた今大会でした。しかし本番、バーを握った瞬間、迷いは消えました。
「気づけば成功していた」

無心の境地で180kgを成功させました。

日野選手コメント

「また失敗したら…という不安を抱えて迎えた大会でしたが、バーを握った瞬間、これまでの練習の良いイメージが一気に浮かびました。気づけば180kgが成功していて、コーチと握手をしていました。なぜか悔しさも残っています。この気持ちを、世界での輝きに変えたいと思います」

■【記録更新】

限界を塗り替える挑戦、2つの日本新記録が誕生

◆ 男子49kg級

西崎哲男(乃村工藝社)
記録:146kg(日本新記録)

撮影:西岡浩記

自身の日本記録を更新。しかし視線はその先に。目標は「出場階級(49Kg)の3倍」──147kg。

特別試技で挑んだ147kgは惜しくも失敗でした。
それでも、その挑戦が会場を震わせました。

西崎選手コメント

日本人でまだ誰も出していない、出場階級の3倍の記録。一番最初に、達成したいと思っています。

◆ 女子79kg級

田中秩加香(京西電機)
記録:105kg(日本新記録)

撮影:西岡浩記

第2試技で104kg、
第3試技で105kg。

2試技連続で日本記録を更新する圧巻のパフォーマンスを魅せました。

田中選手コメント

「大会直前に体調を崩し、本番でどこまで上げられるか分からない状態の中でも、106kgに挑戦することができました。成功には至りませんでしたが最後まで挙げることができたことに驚きもあり、うれしくもあり、安堵もしています。その中で、105kgの日本新記録を更新できたことを自信に、ロサンゼルス・パラリンピックまでの約2年半、確実に重量を伸ばしていきたいと思います。

■【衝撃の瞬間】

日本初、50kgプレートが舞台へ。世界王者が見せた“別次元の重さ”

◆ 男子107kg超級

Enkhbayar Sodnompiljee(モンゴル)
記録:240kg

撮影:西岡浩記
撮影:西岡浩記

東京パラリンピック金メダリストが、全日本の舞台に“世界基準”を持ち込みました。

日本の国内大会では初となる50kgプレート(黒色)がバーベルに装着され、さらにその異次元の重さを軽々と成功させる姿に、会場からはため息が漏れました。

■大会総括

大会実行委員長/強化委員長 吉田 進

多くの方の支えにより、無事に大会を終えることができました。
日本選手にとって、目指す頂きがより高く、世界が広いことを実感する大会になったと思います。
“観て楽しい”、“応援して力になる”、大会づくりを通じて、競技のすそ野をさらに広げていきたいと考えています。

■今後の展開

選考委員会による審査を経て、2026年4月開催、アジア・オセアニア選手権(タイ)日本代表選手は1月下旬~2月上旬に発表予定です。

■公式リザルト

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