灯台×街歩きで銚子の新魅力を発信初実施「犬吠埼灯台ロゲイニング」に手応え

海と灯台利活用チャレンジ事業「灯台下暗し、見直そう地元灯台」成果報告(事業期間 2025年7月~11月)

ソーシャルアクションネットワークのプレスリリース

千葉県銚子市で活動する犬吠埼灯温会(構成団体:犬吠埼灯温会、銚子市、犬吠埼ブラントン会、犬吠埼温泉協議会)は、2025年度、ナビゲーションスポーツ「ロゲイニング」(地図を手掛かりに複数のチェックポイントを巡り得点を競う競技)を新規企画する事業「灯台下暗し、見直そう地元灯台」に取組みました。犬吠埼灯台と、その足元に広がる地域の魅力を、住民や観光客により楽しんでいただく機会を造成し、地域活性化や観光振興につなげることを目的としています。さる11月22日に行った試験実施について、犬吠埼灯温会は、参加者から好評価を得たと発表しました。

この取り組みは、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、灯台を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、地域と地域、異分野と異業種、日本と世界をつなぎ、新たな海洋体験を創造していく「海と灯台プロジェクト」の助成を受けて実施しました。

「犬吠埼灯台ロゲイニング」試験実施風景

 事業の背景

【我が国を代表する灯台、犬吠埼灯台】

犬吠埼灯台は、明治7(1874)年に初点灯した灯台です。明治政府がイギリスから招聘した技師リチャード・ブラントンが設計・監督しました。その歴史や建築は高く評価され、「世界の灯台100選」に選ばれたほか、令和2(2020)年には全国3000基超の灯台の中から初めて「国の重要文化財」に指定されました。また、全国に16基ある「のぼれる灯台」の中で見学者数が最も多く、年間約10万人が訪れます。

【灯台もと暗し!?犬吠埼灯台周辺(千葉県銚子市)の魅力】

犬吠埼灯台周辺は「銚子ジオパーク」に認定されており、地球の成り立ちがわかる地層や、自然が創造した絶景などの見どころがあります。また、源義経伝説の地、神社、温泉街、銚子電鉄のユニークな駅舎など、多彩なスポットが点在するエリアです。

【犬吠埼灯台の価値や、周辺スポットの魅力をもっと知ってもらい、楽しんでもらうために】

これまで当会構成団体(犬吠埼灯温会、銚子市、犬吠埼ブラントン会、犬吠埼温泉協議会)は、犬吠埼灯台についての調査研究や、イベントを開催してきました。しかし、灯台や周辺スポットの価値・魅力に対して、その認知度はまだ十分ではないと考えています。そのため今年度、楽しく灯台や地域を知っていただける「ロゲイニング」の試験実施に挑戦することしました。

企画運営にあたってはロゲイニング専門家 小野幸一氏の指導を受け、試験実施モニターとして銚子商業高校・千葉大学文学部の学生の皆さんに参加いただきました。また、銚子海上保安部・燈光会犬吠埼支所・絶景の宿 犬吠埼ホテル・銚子ジオパーク市民の会・銚子市旅館ホテル組合・ボーイスカウト銚子 第3団の協力を得ました。

犬吠埼灯台(昨年、初点灯から150周年を迎えました)

「犬吠埼灯台ロゲイニング」2025年11月22日 試験実施の様子

今回の「犬吠埼灯台ロゲイニング」では、犬吠埼灯台および周辺に、のべ81のチェックポイントを設定。

のべ6チームに、制限時間内での得点数を競っていただきました。参加者は徒歩だけでなく、電車やレンタサイクルを使用してもOKというルールです。チェックポイントごとに得点が異なり、犬吠埼灯台から最も遠いポイント(片道約5キロの位置)が最も高い得点設定なので、アクセス方法も含めた作戦が重要です。

当日はまず、当会構成団体で、長年、犬吠埼灯台の調査研究に取り組む「犬吠埼ブラントン会」代表・仲田氏による「灯台セミナー」を実施し、参加者に、犬吠埼灯台や地域の歴史・価値を理解していただいた上で「犬吠埼灯台ロゲイニング」をスタートしました。

犬吠埼ロゲイニングMAPの一部(左:チェックポイント配置図 右:チェックポイントの説明)
左:チェックポイントに向けて走る参加者 右:チェックポイントで写真を撮影する参加者
左:表彰式では「おめでとうだい」「ありがとうだい」と声を掛け合い、会場が笑顔に包まれた。  右:終了後、交流会を実施。参加者や関係者が学び・感想を発表しあい、有意義な時間となった。

「犬吠埼灯台ロゲイニング」参加者の声 

◎今までに何回か銚子に来たことがあったが、今回のロゲイニングで、全く知らなかったスポットを訪問することができて良かった。

◎灯台の存在は知ってはいたけれど、実際に来たことは無かったので、良い機会になった。

◎座学ではなくて、体を動かしながらチェックポイントを探し、銚子の魅力を見つけられたことが楽しかった。ぜひまたやりたい。夜の灯台も見てみたい。

◎このロゲイニングに参加するために前日、犬吠埼温泉に泊まった。夜も朝も、灯台のある景色を眺めながらの露天風呂が最高だった。美味しいものもたくさん楽しめた。

 今後について

犬吠埼灯台は、海に加えて陸も照らしています。当会は今回、犬吠埼灯台をスタート地点・ゴール地点として、訪問者が何らかの価値や魅力を感じるスポットをチェックポイントとして選定しました。試験実施を通じ、「犬吠埼灯台ロゲイニング」は、灯台の光とともに輝く地域のイメージを伝えることができるスポーツだという手ごたえを感じることができました。また、ロゲイニングには、点数を競うだけでなく、潮風の感触や香り、砂浜の歩き心地など、銚子の魅力を体で感じる楽しみが満ちていることが分かりました。

今年度の取り組みを通じ、当会としてロゲイニングの基礎的な運営ノウハウを得ることができたため、来年度以降の定期開催や、夜間開催など、継続的な試みを検討していきたいと考えています。

<団体概要>

団体名称:犬吠埼灯温会

構成団体:犬吠埼灯温会、銚子市、犬吠埼ブラントン会、犬吠埼温泉協議会

海と灯台プロジェクト 海と灯台利活用チャレンジ事業

日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、灯台を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、地域と地域、異分野と異業種、⽇本と世界をつなぎ、新たな海洋体験を創造していく「海と灯台プロジェクト」。その取り組みのひとつである「海と灯台利活用チャレンジ事業」は、灯台利活用事業の開発を実施する団体に対して資金面および企画運営の助言等のサポートを行う事業です。灯台を訪れる人を増やし、海や周辺地域への興味関心を高めることを目的としています。

海と日本プロジェクト公式サイト https://uminohi.jp/

海と灯台プロジェクト公式サイト https://toudai.uminohi.jp/

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