新王者の堤聖也と岩田翔吉がエキサイトマッチに初出演!12月30日(月)に『エキサイトマッチSP』としてWOWOWで放送・配信!

株式会社WOWOWのプレスリリース

 WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)とWBO世界ライト・フライ級王者、岩田翔吉(28=帝拳)がWOWOW『エキサイトマッチSP』の収録に臨んだ。ふたりとも10月13日に東京・有明アリーナで行われた世界戦を自己解説。堤は井上拓真(大橋)に12回判定勝ちを収めた試合、岩田はハイロ・ノリエガ(スペイン)に3回TKO勝ちを飾った試合を裏話なども織り込みながら振り返った。すでにふたりとも来春に予定される初防衛戦に向けてハードなトレーニングに入っており、堤は「長くチャンピオンでいることがテーマではなく強いチャンピオンでいたい」と話し、岩田は「もっと強くなれると思う」と意気込みを口にしている。

■「自分では勝ったか負けたか分からなかった」

堤は高校2年のときのインターハイ準決勝で井上拓真に敗れており、12年越しの雪辱と王座獲得を狙ってのリングだった。

 試合前は海外のスポーツブックで3対1のオッズが出ていたように世界戦で3連勝中の井上を推す声が多かったが、堤は「いよいよという感じで楽しみだった」という。そして「全部のラウンドを取りに行かないと勝てないと思った。戦いながらいろんなデータを探りながら戦った。様子を見る感覚はなく、攻めることに徹した」という。

 その言葉どおり堤は初回から積極的に飛ばした。前に出ながら手数で攻め、井上を守勢にまわらせた。しかし、右アッパーで迎え撃たれるなど主導権を握るまでには至らない。堤は「拓真は密着のポジションが巧く、やりづらかった」とライバルの技術力を認めている。3回には右アッパーを浴びた。「おおー、巧いと思った。狙っていたんだと思う。倒されるならああいうパターンなんだろうなと思った」と明かす。それでも堤は怯むことなく前進して王者を追った。

構えを左右に変えながら徹底して攻め続ける堤、手数では劣るものの巧みに迎撃する井上という構図だったが、中盤に入って挑戦者の攻勢が目立ち始めた。「9回あたりで、ここからが勝負どころだと思っていた」と堤はいう。

 勝負の分水嶺は10回。バランスを崩したところに挑戦者の左を浴びた井上がロープにもたれると、レフェリーが割って入りカウントを取ったのだ。この瞬間について堤は「あっ、ダウンとるんだと思った。いろいろ議論はあるだろうけど、こちらとしてはラッキーという感じ」と振り返っている。

 最終回も堤は攻め続け、115対112、114対113、117対110の3-0で判定勝ちのコールを受けた。「自分では勝ったか負けたか分からなかった。ああ、終わったという感じ」と話す。

■「一番欲しいのはWBCのベルト」

 12年前のリベンジと世界王座奪取を同時に果たした堤だが、早くも初防衛戦が来年2月に予定されている。大きな目標を達成したあとだけにモチベーションが心配されるが、「僕よりも評価されている選手がいるので自分が一番になったとは思っていない。僕が一番欲しいWBCのベルトを持っているのが中谷選手。そこが本当の目標になる」と話す。そして「弱い相手と防衛戦を重ねていってもつまらない。長くチャンピオンでいることがテーマではなく強いチャンピオンでいたい。ダサいチャンピオンにはなりたくない」と加えた。

すでに試合1ヵ月後からジムワークを開始しており、12月中旬からスパーリングも始めている。初防衛戦は来年2月に予定されている。

■岩田翔吉 狙っていた右アッパーでダウン奪う

 岩田にとっては2年ぶり2度目の大舞台だった。発表会見の席では「この2年、苦しい時間もあったが、試合が決まって嬉しい」と素直に喜びを口にし、「ボクシング(の技術)面もメンタル面も2年前より強くなった」と自信を見せていた。ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)らと週3回、1ヵ月間のスパーリングを繰り返すなか、試合12日前の公開練習の際は「今回は『負けたけど次は頑張ります』とは言えない。腹をくくってすべてを出す」と悲痛なまでの覚悟も口にしていた。

 岩田対ノリエガの試合は、2日間に世界戦7試合と那須川天心(帝拳)のWBOアジアパシフィック王座決定戦が組まれた一大イベントの開幕カードとして行われた。世界戦を経験しているとはいえ緊張するなという方が無理だろう。「高校時代にしのぎを削っていた人たち(井上拓真、田中恒成、堤聖也、ユーリ阿久井ら)が揃って出ていたので感慨深いものがあった。その大舞台に立てたので嬉しかった」と岩田は話す。

 初回は岩田の動きも良かったが、ノリエガが足をつかいながらラウンド終盤には思い切りのいい攻撃も仕掛けてきた。「すごく気合が入っているのが分かった。左アッパーをジャブの軌道で打って来たので見えにくかった」と明かす。

 2回、岩田は手数を増やして攻勢に出る。「肘から先を走らせる感じで出した」という左ジャブが効果的にヒットし、相手のパンチもほとんど外した。迎えた3回終盤、相手の動きを読み切った岩田が右アッパーを突き上げると、これを被弾したノリエガがダウン。「顔が腫れてきたノリエガが焦って前傾姿勢になっていたのでアッパーを狙っていた」と振り返る。残り時間が少なかったが岩田は一気に攻めて出た。踏み込んで右ボディブローから左フックを顔面にクリーンヒット。ノリエガはロープ際で前のめりにキャンバスに沈んだ。フィニッシュについて岩田は「陣営全員がゴーサインを出していたので決めにいった」と話した。

■「世界チャンピオンとして出演できるなんて夢みたい」

 試合直後のリング上、新王者はマイクをとおして「戦いたい相手がいます」と話し、前日に3度のダウンを奪って派手な9回TKO勝ちを収めIBF王者になった矢吹正道(LUSH緑)の名前を挙げた。「ファンも見たいと思うし、現役時代にそういう相手がいるというのはありがたいこと。戦えば勝つ自信はある」とキッパリ。

4王座を日本人選手が独占しているバンタム級、オラスクアガを含め日本のジム関連3王者を擁するフライ級だけでなく、このライト・フライ級も岩田と矢吹の世界王者同士の統一戦が期待される。岩田は「ライト・フライ級で最強を目指していく」と目標を定めている。

 矢吹との統一戦は先の話として、すでに初防衛戦が来春に計画されている。すでに10月下旬からジムワークを始めており、年明けからスパーリングも予定している。「チャンピオンになって練習、ボクシングに対する気持ちが違ってきた。練習で指摘されたことが試合で出せるようになったので、もっと強くなれると思う」と確かな手応えを感じている様子だ。

「子どものころから見ていた番組に、自分が世界チャンピオンとして出られるなんて夢みたい」と話す岩田の今後、そしてライト・フライ級トップ戦線に注目していきたい。

井上拓真対堤聖也のWBA世界バンタム級タイトルマッチ、岩田翔吉対ハイロ・ノリエガのWBO世界ライト・フライ級王座決定戦、アンソニー・オラスクアガ(アメリカ/帝拳)対ジョナサン・ゴンサレス(アメリカ/プエルトリコ)のWBO世界フライ級タイトルマッチは12月30日(月)午後9時から『エキサイトマッチSP』としてWOWOWで放送・配信される。

◆◆◆WOWOW 番組情報◆◆◆

★『エキサイトマッチSP「井上拓真vs堤聖也」「岩田翔吉vsノリエガ」』

WBA世界バンタム級チャンピオン井上拓真とWBA2位の堤聖也、注目の日本人対決が実現!さらにWBO世界L・フライ級1位の岩田翔吉が悲願の王座獲得へ!

<放送・配信日>12月30日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

<出演>スペシャルゲスト:堤聖也、岩田翔吉

★『エキサイトマッチSP「中谷潤人vsペッチ」「那須川天心vsアシロ」』

全勝の3階級制覇王者中谷潤人がWBC1位の最強挑戦者を迎え撃つ!さらに「神童」那須川天心が初の地域タイトルマッチに臨む。4階級制覇王者田中恒成の防衛戦も!

<放送・配信日>1月6日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

<出演>スペシャルゲスト:中谷潤人

■番組HP/ https://www.wowow.co.jp/sports/excite/

■公式X(旧Twitter)/ @Excite_Match

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