楽譜を転用した記譜法の考案により、これまで身体動作を通してしか表現できなかったボクシング上の動作を正確に表現・記録し、音を聴いて動く新しいシャドーボクシングの形態が可能に
株式会社ウェブサービスは残らないのプレスリリース
■サービス制作の背景
ボクシングの世界には書き言葉がないので、複雑な動作を書き表して伝えることができません。
そこで、楽譜をもとにしてボクサーの動作を記述する「拳譜」(けんぷ)という記譜法を考案し、ボクシングの動作を読み書きできるアプリを作りました。
■サービスの特徴
このアプリが提供する一次的な機能は、ボクシングの動きを忘れずに記録できるという「コンビネーションのメモ帳」です。そこから発展して、「シャドーボクシングのサウンドガイド」として新たなシャドーボクシングの形態を可能にします。
【コンビネーションのメモ帳】
【シャドーボクシングのサウンドガイド】
このアプリは、あらかじめ記録されたコンビネーションの拳譜を音に変換して表現することで、ボクサーが音を聴いて動作に集中することを可能にします。
基礎練習であれば同じコンビネーションを反復したり、実践的な練習であれば10個のコンビネーションのうちからランダムに指示された動作を行うというように、ワイヤレスイヤフォンを着用して音を聴きながら動く練習方法が可能になりました。
■サービスの名称
SheetBoxing(シートボクシング)
※楽譜の英語名である「シートミュージック」に基づき、拳譜の英語名とした「シートボクシング」から。
■サービスのURL
※モバイル環境のみで利用可能
■拳譜(けんぷ)を基礎とした理論的発展の例
拳譜を前提にすれば、これまでは書き起こされる余地のなかった経験を可視化したり、試合の分析をより高度に行えるようになったり、ボクシングの戦術的内容を机上で学習するという可能性が拓けます。
【ボクシングの戦略図】
経験豊富なボクサーの知見は、従来、ボクシングジムにおける身体動作と(往々にして口下手な)コーチングによって選手に教授されていました。拳譜を基礎にすれば、単に動作のみならず、実践的に打撃を当てるための戦略的な一連の動作も表現することができます。
上記は、「頭を狙うワンツーとボディを狙うワンツーの打ち分けをしておくことにより、相手選手に対して頭を狙ったストレートかボディを狙ったストレートかについての予見を形成させておきながら、ストレートの代わりにオーバーヘッドを放つ」という一連の戦略的動作を表現した図です。
詳細:https://t.hanafusa.works/ja/written-language-for-boxing/11/
【ボクシングの筆記試験】
書き言葉を観念することにより、算数の問題を解くように、机上でボクシングの問題を解くことができるようになりました。
詳細:https://t.hanafusa.works/ja/written-language-for-boxing/14/
■拳譜の使い方
上記の他に、怪我をしている間でも机上で練習できる「筆記シャドーボクシング」、機能的和声を用いて距離の概念を表記する方法、文字だけであらゆるボクシング動作を表現する方法、ボクシングを楽曲分析するようにアナリーゼする方法など、拳譜の活用方法を公開しました。
https://t.hanafusa.works/ja/written-language-for-boxing/1/
■サービス制作の経緯
サービスの制作趣旨をわかりやすく伝えるため、システム設計、特許出願、プロトタイプ制作、ユーザーテストなどサービスの制作の過程を公開しました。
https://t.hanafusa.works/ja/sheetboxing/1/
【拳譜の入門動画】
※音声は英語。日本語字幕有り。