ラグビーW杯、「にわかファン」実態が明らかに?平均視聴率40%超えの熱狂を視聴質でも検証

TVISION INSIGHTS株式会社のプレスリリース

人体認識技術を用いて、テレビ視聴者の視聴態勢から「視聴質」データを取得・提供するTVISION INSIGHTS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:郡谷康士 以下「当社」)では、独自に計測した視聴質データを基に、2019年9月20日 (金) から2019年11月2日(日)に地上波で放送されたラグビーワールドカップの日本戦全試合と準決勝・決勝において、視聴者がどのように注視していたかを分析しました。

<概要>
・M1はスコットランド戦でピークを迎え、F1においてはスコットランド戦から急激に注視が上がり、南アフリカ戦ではM1並みに注視が高まった
・F1は日本敗退後に熱が冷めたのに対し、M1は最後まで個人全体を上回り「にわかファン」といえどワールドカップが終了するまで熱が冷めにくかった
尚、この分析結果は2019年11月13日から15日に幕張メッセで開催されたInterBEEで弊社代表の郡谷が登壇したコンファレンス『データで解明する!スポーツ番組の視聴の”質&価値”の最新動向!?』でも取り上げさせていただきました。

視聴質で「にわかファン」の動きを読み解く

*ノームとは2019年9月-10月における民放キー局+NHK,ETVの全番組+CMの平均VI値×AI値です
*M1とは20歳から34歳の男性、F1とは20歳から34歳の女性です。

このグラフは、同期間に放送された全番組のVI値とAI値をかけあわせた「VI値×AI値」のノーム対比を表しており、ノーム比0%を平均視聴質としています。これにより、同期間に放送された番組においてラグビーワールドカップがより多く視聴されていたことがわかります。

M1、F1ともに前半のロシア戦、アイルランド戦ではそこまで熱が高まっていなかったことがわかります。
F1においては、ロシア戦でノーム比0%を下回っていました。

しかし、M1は3戦目のサモア戦からラグビー熱が加熱し、専念注視度が一気に高まり、ベスト8入りを決めたスコットランド戦でピークを迎えています。対してF1はサモア戦でもそれほど熱が高まっておらず、スコットランド戦から急激に注視が高まり、南アフリカ戦ではM1並みに注視が高まったことがわかります。

大会スタート時にはそれほどラグビーに興味を持っていなかった若年層でも、予選を勝ち進んでいき世の中がラグビームード一色になっていく中で「にわかに」ファンになっていった、そんな様子が視聴質の観点からも読み取れました。

「にわか」でも、ラグビー熱が日本戦後も持続したのがM1

*ノームとは2019年9月-10月における民放キー局+NHK,ETVの全番組+CMの平均VI値です

このグラフは日本戦以降の準決勝・決勝まで含めた試合の専念視聴度をノーム対比で表したものです。
日本戦後もM1、F1ともにノームを上回っていますが、F1は日本敗退後に熱が冷めてノーム比が個人全体を下回っているのに対し、M1は最後まで個人全体を上回っています。
「にわか」と言えどもF1よりM1のほうが熱が冷めにくかったことがわかります。

平均視聴率が40%超えの盛り上がりを見せたラグビーワールドカップですが、視聴率に加えて、視聴質でも大きく伸長していました。これはMF1層が、ながら見ではなく、ちゃんとテレビの前にいて、ちゃんとテレビ画面を見ていたことがデータで証明されたことになります。選手たちの心を動かす熱いプレーが、テレビコンテンツとして非常に価値が高かったことが今回の分析でわかりました。

サモア戦と南アフリカ戦については以下のリリース記事からもご確認いただけます。
▼日本対サモア戦
https://tvisioninsights.co.jp/whitepaper/2019/3862/
▼日本対南アフリカ戦
https://tvisioninsights.co.jp/whitepaper/2019/3925/

< 視聴質を示す数値について >

  • VI値(滞在度=Viewability Index)
    テレビが点いている際に、どれくらいTVの前に滞在しているかの度合いを示す。数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長い。
  • AI値(注視度=Attention Index)
    テレビの前に人が滞在している際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示す。数値が高いほど、画面を注視した人数が多く、注視秒数が長い。
  • VI値×AI値(専念視聴度)→本分析対象
    テレビが点いている際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示す。
    ※VI値、AI値ともに、2016年4月から2016年9月の半年間における、放送局(NHK/ETV/NTV/TBS/EX/TX/CX)の平均値を1.0としています。

< データの収集方法 >

  • 一般視聴者宅に人体認識アルゴリズムを組み込んだセンサーを設置し、顔認証システムを用いてテレビの前に人がいるか、視聴者の表情、番組のどこで画面に注目したかといった視聴態勢を判断・計測しています。2015年6月より計測スタートし、2019年11月現在、地上波6局7チャンネル・MXテレビ、BS8局9チャンネルの全番組について、毎秒レベルで視聴質の計測を行っています。

< 注釈 >

  • 小数点3位以下は四捨五入しています。

■TVISION INSIGHTS株式会社について
TVISION INSIGHTS株式会社は、テレビの「視聴質」を計測する会社です。当社が開発した人体認識技術を用いて、テレビの視聴態勢を取得しデータ化する独自手法で、データセットを取得・蓄積・提供しています。国内では、関東エリアの800世帯・関西エリア100世帯、地上波6局7チャンネル・MXテレビ、BS8局9チャンネルの全番組を毎秒レベルで計測(2019年10月現在)。またグローバルにも拠点を広げ、ボストン・ニューヨークでも展開。米国では主要放送局が導入しているほか、日本では放送局や広告主、広告会社をはじめ70社以上が活用しています。テクノロジーとビッグデータを用いて、テレビ本来のポテンシャルを顕在化することを目指しています。

■企業概要
会社名:TVISION INSIGHTS株式会社
代表 :代表取締役 郡谷 康士
所在地:東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル6階 Inspired.Lab 内
設立 :2015年3月6日

<本件に関する報道関係のお問い合わせ先>
コーポレート:太田  E-mail:jpinfo@tvisioninsights.com

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