アリババクラウド、クラウド技術でパリ大会の観戦体験を向上

クラウド技術を活用し、観客体験を向上させるとともに、将来の開催都市の持続可能性計画を支援

アリババクラウド・ジャパンサービス株式会社のプレスリリース

アリババクラウドは、パリ2024でCloud Mementoを発表した

アリババグループのデジタルテクノロジーとインテリジェンスの中枢であるアリババクラウドは、クラウド技術を活用し、2024年パリオリンピック(パリ2024)においてさまざまな取り組みを展開しました。これにより、大会報道をサポートするメディア関係者への支援を行うとともに、革新的なアプリケーションを通じて世界中のスポーツファンとのつながりを深めました。

国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、次のように述べています。

「アリババは、オリンピック大会中のテクノロジーをサポートする上で不可欠な役割を担い、オリンピック大会の運営効率や持続可能性を大幅に向上させました。私たちのパートナーシップはオリンピックを超えて広がっており、アリババは、オリンピックのAIアジェンダにおいても重要な役割を果たし、責任ある方法でAIの可能性を最大限に活用する手助けをしています。これらすべての取り組みは、アリババが私たちのデジタルの未来を形作る上で、いかに理想的なパートナーであることを証明しています。」


ディープラーニング・アーカイビング・ソリューションによるコンテンツアセット管理の充実

アリババクラウドは国際オリンピック委員会(IOC)と協力し、メディア・アーカイブAIソリューションを発表しました。このクラウドベースのソリューションは、AIを活用したメディアアセット管理サービスを通じて、強化されたビジュアル検索、マルチメディアコンテンツの自動分類、そしてビデオハイライトの自動生成機能を提供します。

IOCメディア・アーカイブAIソリューションは、スポーツメディアのアーカイブにおける重要な進展です。アリババクラウドのビジュアルAIを活用したこのソリューションの自動ビデオハイライト生成機能は、パリ2024のボクシングとアーチェリーの試合で特に印象的な瞬間を特定し、編集します。この機能により、報道関係者の映像制作がより効果的に行えるようになり、世界中の視聴者にとって大会の視聴体験が一層豊かなものとなります。

また、アリババクラウド独自のAIアルゴリズムにより、数十年前のオリンピック映像や写真のコレクションが効率的にインデックス化され、分類されます。これにより、オリンピックアーカイブの検索性が向上し、コンテンツアセット管理のワークフローが最適化されることで、コンテンツ検索がさらに強化されます。

アリババクラウドインテリジェンスの国際事業担当プレジデントであるセリーナ・ユアン(Selina Yuan)は、次のように述べています。

「今年4月に発足したIOCのAIアジェンダをサポートできることを大変嬉しく思います。当社のクラウドベースのAIイニシアチブは、メディア関係者や世界中のファンに対して、パリ2024体験を新たな次元へと引き上げることを目指しています。すべてのステークホルダーにとって、オリンピックをより効率的で魅力的、そして持続可能かつ包摂的なものにするため、当社のイノベーションを引き続き提供することを約束します。」

アリババ・ワンダー・アベニューに新登場:スマートなバーチャル・ボクシング

アリババ・ワンダー・アベニューで開催されたバーチャル・ボクシングプロジェクトにおいて、アリババクラウドが初めて「スマートバーチャルボクシング」を披露しました。アリババクラウドの独自の大規模言語モデル「Qwen」が適用され、バーチャル・ボクシングの試合中に各選手の動きやパフォーマンスがリアルタイムで分析されました。このソリューションは英語とフランス語の両言語に対応し、各選手のアプローチをその場で分析・解説し、次のラウンドでのパフォーマンスを予測することで、観戦体験をさらに充実させました。

セリーナ・ユアン(Selina Yuan)は、次のように述べています。

「バーチャル・スポーツは世界中で人気が高まっており、スポーツへのアクセスを広げ、多様な競技への参加を促進しています。当社は、革新的な技術による利点を伝統的なスポーツとeスポーツの両分野に拡大することを約束します。」

360度スローモーションリプレイで試合の重要な瞬間を強調

パリ2024の期間中、オリンピック放送機構(OBS)とアリババクラウドが共同で展開するOBSクラウドのマルチカメラ・リプレイ・システムは、360度フレームフリーズのスローモーションリプレイを提供しました。映像はクラウドに送信され、アリババクラウドのAI駆動型コンピューティング技術により、ライブで空間再構築とリアルタイム3Dレンダリングが実現され、その後リプレイとして共有されました。これにより、試合の決定的な瞬間をより深く理解することが可能となり、このリプレイはOBSのContent+プラットフォームを通じて、メディア・ライツ・ホルダー(放送権者、MRH)全員に提供され、包括的なコンテンツ分析に役立ちました。

パリ2024の期間中、このシステムはバスケットボール、体操、テニス、ビーチバレー、7人制ラグビーなど、さまざまなスポーツで計数千本のリプレイ・クリップを作成し、配信しました。マルチカメラ・リプレイ・システムは、新たに導入されたOBSクラウド3.0の一部であり、世界中の視聴者を魅了したパリ2024の開会式を含む、MRHによるオリンピック放送を支えるリモートコンテンツ配信の主要手段として使用されました。

オリンピック放送機構(OBS)最高経営責任者(CEO)のヤニス・エクサルコス(Yiannis Exarchos)氏は、次のように述べています。

「アリババクラウドのような技術が、世界最高のアスリートのストーリーを伝えるのに役立ちます。また、世界がよりエキサイティングでインスピレーションに満ちた方法でひとつになる様子も伝えることができます。アリババのようなパートナーが、この夢の実現を後押しすることは、私たちにとって非常に価値があります。」

              
Cloud Mementoがアニメーション動画で観客のエンゲージメントを高める

アリババクラウドは、観戦体験をよりエンターテインメント性に富んだ魅力的なものにするため、AI技術を活用して参加者の静止画像を没入感のある動画に変換する革新的なツール「Cloud Memento(クラウド モメント)」を発表しました。オリンピックのファンは、エッフェル塔スタジアム、シャン・ド・マルス・アリーナ、アンヴァリッドの3つの象徴的な会場で、この革新的な技術を実際に体験しました。

観客は、サイドラインからお気に入りのアスリートを応援するだけでなく、Cloud Mementoを使って、自分がオリンピック競技(アーチェリー、ビーチバレー、柔道、レスリング)に参加しているビデオを作成することができます。このビデオには、クラウドベースのスマート技術を駆使し、エッフェル塔などの歴史的建造物を背景に組み込むことが可能です。2Dスナップショットをダイナミックなアニメーションビデオに変換して、複雑なスポーツの動きを一貫性と連続性を持って驚くほどリアルに映し出します。

100年前のオリンピックアーカイブ映像をカラー化

アリババクラウドは、1924年パリオリンピックのアーカイブ映像を復元し、カラー化する技術を提供しました。これにより、現代の視聴者が過去の象徴的な瞬間を高画質と鮮やかな色彩とともに楽しむことができました。さらに、アリババクラウドはカラー化技術を活用して、スポーツにおけるジェンダー平等の進展に焦点を当てた8分間のショートフィルム「女性アスリートの偉業に捧ぐ(原題:To the Greatness of HER)」を制作しました。このフィルムでは、著名な女性アスリートの写真を復元し、カラー化された映像がパリで開催されたイベント「アリババイブニング」で紹介されました。

持続可能性ソリューションで大会期間中の消費電力管理をサポート

さらに、アリババクラウドはパリ2024の競技会場における電力消費の測定と分析を支援するため、データ主導型の持続可能性ソリューション「エネルギー・エキスパート」の導入をサポートしました。このソリューションは、クラウドベースのインテリジェンスとアリババクラウドのディープラーニングベースのAIモデルを統合し、より正確な分析を提供します。会場ごとに最適化された電力需要の予測や、電力浪費を最小限に抑えるための推奨事項を作成することで、大会中の電力消費を効果的に管理しました。

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