東急の個室シェア事業と連携し、都心の“駅近高架下”で新たな活用を開始。「不動前駅」高架下に個室フィットネス「roobby-fit」が2024年1月オープン
株式会社LIFULLのプレスリリース
事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL ArchiTech (ライフル アーキテック)(代表取締役社長CEO:北川啓介、代表取締役 COO:幸田泰尚、以下「LIFULL ArchiTech」)は、東急株式会社(取締役社長:堀江正博、以下「東急」)と連携し、LIFULL ArchiTechが新開発した分解・組み立て・移設が可能な新商品「インスタントハウス・パージ型」による都心部の遊休スペースの新しい活用方法として、東急目黒線の高架下を活用する個室フィットネス施設の開設を提案しました。断熱性や遮音性が高く、設営面の簡易さ、分解・組み立て・移設設置において柔軟性に優れるインスタントハウスの特徴を活かした、東急の個室フィットネスサービス「roobby」の新店舗が東急目黒線目黒駅から不動前駅間の高架下に2024年1月17日(水)オープン予定です。
今回の取り組みの狙い
鉄道各社が保有する高架下は、近年の都内の不動産価格が高騰するなかでも、手つかずのスペースが多く、都心部における“遊休不動産”のひとつです。駅からもアクセスしやすく、高架下を通ることで雨に濡れにくいなど優れた特徴がありますが、これまで施工時のスペース確保などで課題がありました。
このたび、LIFULL ArchiTechが連携した東急も、保有する高架下スペースに同様の課題を抱えていました。そこで高架下での出店を実現するため、LIFULL ArchiTechは、重機を使わず分解・組み立て・移設でき、狭いスペースでも柔軟に設置や移動が可能な新型都心モデル「インスタントハウス・パージ型」を提案し、東急目黒線の高架下に東急の新規事業店舗「roobby-fit 」の出店が実現しました。
インスタントハウスは、これまで未活用だったスペースに新しい役割をもたらし、街の魅力向上に貢献しながら、高架下スぺ-スの新しい活用の可能性を広げ、施工期間の短縮により、建設業界における人手不足の影響を受けることなく施工することを可能にします。
新型都心モデル「インスタントハウス・パージ型」について
インスタントハウスは、テントシートを空気で膨らませながら、内側から断熱材を吹き付けた構造物で、断熱性や遮音性が高く、廉価性・簡便性・速度性・技術性・汎用性にも優れています。これまでグランピング施設や海外の被災地で施工を行ってきましたが、施工スペースに余裕がなく、施工条件の難度が高い都心部では事例がなく、また移設を伴う再利用が課題でした。
このたび、分割パーツによる組み立て方式を採用し、現地での設営時間は1~2時間、狭いスペースでも柔軟に設置や移動を可能にする新型都心モデル「インスタントハウス・パージ型」を新たに開発しました。膨らませる、吹き付ける、分割する、組み立てるというシンプルな工法により「施工~移設~組み立て」までの一連作業が約3日間で完了できるため、昨今建設業界で問題になっている人手不足の影響を受けることなく施工することが可能です。都心部での施工や移設が可能となり、都心部の遊休スペース活用の可能性が広がります。
インスタントハウス・パージ型の概要
インスタントハウスの今後の展開
これまで国内グランピング施設100棟以上の施工実績に加えて、新型「インスタントハウス・パージ型」の切断、移設、組み立ての3つの特徴を活かし、道幅が狭く搬出入や建設が困難な現場での施工が可能になります。今後は、フィットネス事業やワークスペース運営などの用途提案を通して、都心部の遊休不動産活用へと展開していきます。
また、運搬性・施工性に優れるインスタントハウス・パージ型は、地震や風水害などの災害時にも被災地から離れた場所で組み立て、分解、移設することですぐに避難用仮設住宅として供給・活用が可能です。LIFULL ArchiTechは、トルコ被災地での施工経験(※)を活かし、災害時に素早く、必要な場所に供給し、日常生活でも災害時でも役立てられる備えない防災「フェーズフリー」として、日本国内・世界中で災害支援領域での普及も目指してまいります。
※ トルコ・シリア大地震の被災地に簡易住宅として最短2時間で組み立てられる「インスタントハウス」を設置(2023年4月24日発表)
株式会社 LIFULL ArchiTech 代表取締役 COO幸田泰尚のコメント
今回、東急様との連携を通して初めて「都市型インスタントハウス」の提案が実現できました。これまでインスタントハウスの主用途である「泊まる」から、新たに「フィットネス」での活用に広がり、都市で暮らす人々の普遍的なニーズに対して価値提供ができることを嬉しく思います。
相談をいただいた際、高架下のスペースでのインスタントハウスの活用シーンがリアルにイメージできました。マンションに住んでいる方が音を気にせずダンスの練習ができる、プライベートな空間で夫婦やカップルで会話しながらランニングマシーンで汗を流すなど、ちょっとしたスキマ時間で健康や趣味の空間を持てることは、都市に住む自分ごととしてニーズを強く感じます。
これまでインスタントハウスは高い断熱性、耐久性を活かして主に宿泊事業やキャンプ場運営向けにグランピング施設として展開して参りました。山や海、自然環境の厳しい中での価値を評価いただき、北は北海道から南は沖縄まで累計100棟を超える施工実績があります。都市部での活用においても高い断熱性により冷暖房の利用を最小限に抑えることによって、事業者のランニングコスト削減と地球環境への負荷軽減を可能にします。私たちは、事業者、地域のユーザー、地球環境、三方よしの事業展開によってサステナブルな社会の実現に向けて邁進して参ります。
インスタントハウスについて(URL:https://instantproducts.lifull.net/house/)
インスタントハウスは、2011年3月の東日本大震災の避難所での名古屋工業大学大学院工学研究科北川啓介教授の経験がきっかけの研究をもとに、2018年からLIFULLと名古屋工業大学との共同研究にて開発した新しいプロダクトです。土地に定着していないため非建築物扱い※2となり、建築物のような制約がなく、さまざまな土地に設置できます。テントシートを空気で膨らませ、内側から断熱材に使用されている硬質発砲ウレタンを吹き付け施工します。シンプルな工法で1棟あたり3~4時間で建設可能なだけでなく、断熱性や耐久性に優れ、さらに耐震性や耐風性をあわせもつことから、ワークスペースや宿泊スペース、避難所の医療救護室やコミュニティの休憩所、断熱を要する備蓄倉庫などにも活用できます。
※2行政判断によって見解が異なる場合もあります。
roobby概要(公式ホームページ:https://www.roobby-fit.com/)
roobbyとは、東急の「社内起業家育成制度」第8号案件として誕生した機能特化型個室シェアサービスです。roobbyは、部屋(room)+趣味(hobby)を組み合わせた造語であり、東急が用意した趣味の空間を、スマートフォン等から気軽に予約し、誰にも邪魔されずに好きなだけ利用できるサービスです。第一店舗として、フィットネスジムに特化した施設「roobby-fit雪が谷大塚」を2023年4月7日オープンしました。
東急株式会社(東証プライム:9005、URL:https://www.tokyu.co.jp/index.html)
220社7法人(2023年9月30日時点)で構成される東急グループの中核企業として、「美しい時代へ」というグループスローガンのもと、「まちづくり」を事業の根幹に置きつつ、 長年にわたって、東急線沿線を中心としたお客さまの日々の生活に密着したさまざまな領域で事業を進めています。
株式会社LIFULL ArchiTech(URL:https://lifull.com/company/group/lifull-architech/)
名古屋工業大学大学院工学研究科の北川啓介教授の研究を用いて主に①インバウンド増加に伴う宿泊施設不 足、②空き家の利活用、③災害時の住宅供給の課題を解決できるソリューションを開発し、それらに貢献する事業を展開しています。 「ArchiTech」とは「Architecture」+「Technology 」の造語であり、建築技術によって世界を革進していくことをミッションとし、革進していくための技術を開発します。
株式会社LIFULL(東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。