株式会社愛媛FCのプレスリリース
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素より弊クラブに対し、格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
この度、表題の件につきまして、下記の通りお知らせいたします。
今後とも弊クラブの報道につきまして、より一層のご配慮を賜りますよう宜しく御願い申し上げます。
2022年よりホーム練習場として使用スタートしている「愛媛FCサンパーク練習場」がこの度2023年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
愛媛 FC 念願の天然芝専用練習グラウンド
プロサッカーチーム愛媛FCの新たな練習拠点のための天然芝グラウンド整備とクラブハウスリノベーションである。2006 年にJリーグに参入して以来、クラブとして専用で使用できる天然芝のグラウンドはなく、アカデミーチーム (中高生)と共有する人工芝グラウンドをメインとし、複数の市営の天然芝グラウンドを併用しながらノマド的に活動してきた愛媛FC。天然芝に比べて固く滑りにくい人工芝での練習は、選手たちの体への負担も大きく、クラブ専用の天然芝グラウンドは長年切望されてきた。チームが新たに確保した敷地は狭くピッチ一面をとるのがやっとだったため、一部アスファルトの上にも天然芝を敷設する必要があるという過酷な条件であった。
ココヤシを活用したサステナブルな天然芝 “COCO TURF”
愛媛FCサンパーク練習場では高耐久と管理費が低いピッチが求められ、ヤシ繊維を編み込んで作られるマットに着想を得て、独自仕様のヤシ繊維マットを基盤に天然芝を育成したCOCOTURFを開発した(協和道路株式会社+株式会社E-システム)。これまでに練習試合を含むトレーニング使用、月最多26日という高頻度にも耐えうることが実証されている。 加えて通常目土に使用する土・砂の代わりに粉末状のココヤシガラを使用することで、保水性を高め、踏圧による硬化を軽減する。これらは芝生の育成・早期回復の一助となっており、経済的側面も強みである。このココヤシガラは本来廃棄される予定だった茗荷を一作した後の培地を再生利用したアップサイクル商品であり、再生ヤシガラ活用としてサステナブルな取り組みとなっている。
天然芝の概要
クラブハウスについて
チームカラーを活かしたクラブハウスリノベーション
設備から外観に至るまで老朽化が激しく大規模な改修が必要だったクラブハウスには、浴槽を完備したロッカールームやトレーニング室はもちろん、ミーティングやランドリー室などチームの活動拠点となるような機能が求められた。また、隣接する土手からの視認性を高めてファンを増やすためアイコニックなクラブハウスを意識するよう設計を進めた。クラブハウスのデザインではチームを印象づけるオレンジとネイビーをインテリアやファサードにも配色し明るい雰囲気に一新した。印象の異なる左右の外観と、2色が交錯するファサードはチームへの愛着を育み、市民を巻き込んで士気やモチベーションを高める。
練習グラウンドがチームにもたらした効果
このサンパークグラウンドがもたらした一番の効果は、強度の高いトレーニングを行うことができるようになったことだ。
前述したように、人工芝のグラウンドでトレーニングをしていたこともあり、選手たちのトレーニングで掛けられる負荷に限界があった。また、人工芝のグラウンドでは選手が意図せず自らのトレーニング強度にブレーキをかけてしまうこともあったが、このグラウンドではフルスロットルでトレーニングを実施できるようになった。緩急をつけた動作やキックモーションでの軸足の踏み込みなども以前より力強く行えるようになり、それによって技術的・フィジカル的なパフォーマンスは向上した。
天然芝は人工芝と比べてクッション性の高さもあり怪我人の割合が減ったことも効果の一つではあるが、このフィールドではより実践に100%近い状態でトレーニングを提供できるようになったことがチーム全体のクオリティの向上に繋がっている。
概要
事業主体名(クライアント)
愛媛FC
受賞者(応募者)
協和道路株式会社 [ 代表取締役 東 誠 ]
株式会社E-システム [ 代表取締役 櫻井 正次 ]
http://www.kyowadouro.co.jp/esystem/
marutau arqui 一級建築士事務所 [ 代表 桶川 容子 ]
株式会社 愛媛FC[ 代表取締役 村上 忠 ]
ディレクター
協和道路株式会社+株式会社E-システム
デザイナー
協和道路株式会社 東 裕 + marutau arqui 一級建築士事務所 桶川 容子
仕様
【サッカーグラウンド】 芝生施工面積:11,000㎡
【クラブハウス】 建築面積:342.13㎡ 延床面積:512.55㎡ 工事種別:改修(鉄骨造2階建て/1994年竣工)
施工
成武建設