ケガを防いで、高身長を実現するために「成長スパート」コンソーシアムを設立。

一般社団法人日本デフビーチバレーボール協会のプレスリリース

成長期の身長体重の急激な伸び=成長スパートを見逃すと、ケガの危険も増え、結果としてスポーツ・タレントの芽も摘んでしまう。このリスクの背景には、勝利至上主義がある。これは1個人、1指導者だけが取り組んでもなせることではない。そのために地域一丸となって、子供の発達を促進するプログラムが必要である。

まだ根強い「勝利至上主義」によるジュニア育成
スポーツの育成カテゴリーにおける勝利至上主義とは、スポーツ競技などにおいて対戦相手に対して勝つことを最優先事項とする考え方を指す。スポーツは勝敗をかけて戦う以上、勝ちを目指すことが当たり前のことだとも言える。しかし、ジュニアスポーツのカテゴリーにおける試合での勝利を最優先にすることによって、選手がオーバーワークを強いられ、結果、身体に怪我や障害をもたらし、早い段階で選手生命を絶たれてしまうといったケースが起こっている。特に身体の発達が十分でない時期に身体の同じ部位ばかりを酷使し、その結果スポーツを続けることができなくなるといったケースもあり、新しい指導法・トレーニング法が求められている。
タレント育成の機会喪失
ジュニアスポーツの試合での勝利を最優先にすることによって、その時点において勝利にすぐ役立つ選手だけが、指導の対象にされるといったことが起こりがち。例えば、バレーボール競技で言えば、背の高い選手、つまり、攻撃力が高いだろう選手にはアタックの練習を徹底的にさせて、背の低い選手、つまり、攻撃力が低いだろう選手にはアタック練習は一切させず、レシーブ練習だけさせるといった具合。このようにその時点だけの状況から、その選手の能力を判断し指導をしてしまうことで、選手の持っているスポーツ・タレントを育成する機会を喪失してしまっている。
成長スパートを見逃さない。
子供が大きな成長を見せるのが第二次成長期。個人差はあるが、男子で13歳頃、女は11.06歳頃にあたる。この第二次成長期には、1年間に男子は約10〜12㎝、女子は約8㎝も身長が伸びるす。この急激な伸びをみせるこの時期を“成長スパート”という。成長スパートの時期を過ぎると、身長の伸び率(1年あたりの伸び幅)は徐々に減少し、一般的に男女共18歳頃には身長の伸びが止まる。この時期の子どもの骨や関節は柔らかく、そのため特定の部位に負担がかかる運動を繰り返し行なうと、変形したり、傷がつきやすい。とくに膝と肘は変形を起こしやすい部位といえます。その結果、ケガをして骨の成長が妨げられ、骨が変形したまま成長してしまうことも起こる。成長スパートの時期は、ケガをしやすい時期でもある。
ケガを防ぎ、高身長を目指し、タレントの芽を摘まない。
その為には、勝利至上主義を捨て、子供の成長フェーズに合わせたトレーニングを行い、尚且つポジションや役割を固定せず、できれば複数のスポーツ種目を楽しむことが望ましい。この思想を具体化するために、成長スパート・コンソーシアムを形成。大分市のスポーツ団体、指導者、保護者が一体となって、ケガを防ぎ、高身長をめざし、スポーツタレントを伸び伸びと育成する新しい指導法・トレーニング方法を開発していく。
10月20日に結成式を開催
成長スパート・コンソーシアムの結成式では、スポーツ医学の第一人者である馬見塚医師の講演会を開催すると同時に、通常サッカーや野球をメイン種目としている子供たちが体育館に集まり、フラバールバレーやキンボールなど、体験したことがないスポーツを楽しんだ。

 

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