アシックスジャパンのプレスリリース
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アンケート調査ページ
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/move-every-mind
当社は昨年、世界16カ国を対象に運動とメンタルヘルスの関係性における調査「ASICS State of Mind」 ※1を実施しました。その結果、世界的に男性と比較して女性は運動量が少なく(運動時間が男性の週平均180分に対し、女性は週平均140分)、その中でも特に若い世代の運動時間が短いことが分かりました。また、それに応じて精神状態を表すスコアも低くなりました。さらに、運動とメンタルヘルスには正の相関性がみられ、アクティブな人々(運動時間が週150分以上の人々)の精神状態は、非アクティブな人々(運動時間が週30分未満の人々)の人に比べて良好であることが分かりました。
今回は、これらの内容をふまえ、女性の運動実施状況やスポーツ参加の動機、障壁、促進要因を理解し、世代や地域間の違いなどを含めて分析するなどより踏み込んで調査し、女性の運動機会を増やすために何をする必要があるかを明らかにしていきます。約30カ国、数千人を対象にした大規模なアンケート調査をはじめ、グループインタビューによる定性調査なども行う予定で、日本でのアンケート調査は6月26日から8月31日まで実施します。
今回の研究は、ケンタッキー大学の助教授であるディー・ドルゴンスキー博士※2が主導し、キングス・カレッジ・ロンドンのブレンドン・スタッブス博士※3がサポートします。
日本国内においては、成城大学研究機構スポーツとジェンダー平等国際研究センター副センター長の野口亜弥さん(文芸学部専任講師)に参画いただき、日本特有の文化や社会環境などを加味しながら分析いただきます。
当社は、将来ありたい姿を長期的な視点で表した「VISION2030」で、「誰もが一生涯、運動・スポーツを通じて心も体も満たされるライフスタイルを創造する」ことを目指す姿として掲げています。今後も目指す姿を実現すべく、さまざまな取り組みを行っていきます。
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成城大学研究機構スポーツとジェンダー平等国際研究センター副センター長(文芸学部専任講師)
野口亜弥さんのコメント
女性の運動実施率が低いのには様々な文化・社会的な要因があります。個々人が豊かな人生を送るために、運動のもつ価値を知るだけでは、運動実施率は残念ながら向上しません。特に女性は、家庭や家族との関係性、仕事での役割、社会が期待する「女性らしさ」のために、運動に時間を費やすことが容易ではありません。日本の文化・社会的な特性を考慮した上で、性別にかかわらず、誰もが安全・安心に、そして平等に運動を実施する機会があり、運動から得られる恩恵を最大限享受するためにはどうするべきか、本調査を通して考えていきたいと思います。
※1 アシックスが世界16カ国を対象に行った運動とメンタルヘルスの関係性における調査結果
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/smsb-state-of-mind-index
※2 ケンタッキー大学スポーツ医学研究所の助教授で女性の運動と健康に関する研究者
※3 キングス・カレッジ・ロンドン勤務で運動とメンタルヘルス研究の第一人者