頭部への衝撃を43%低減!衝撃の吸収性と、ヘディング時に必要なボールへの反発性やフィット感を持つ試合での着用も可能なサッカー用「プロテクトヘッドバンド」を『アンブロ』が開発

デサントジャパン株式会社のプレスリリース

デサントジャパン株式会社が展開する『アンブロ』ブランドは、頭部への衝撃を緩和することを目的としたサッカー用ヘッドバンド「プロテクトヘッドバンド」を開発しました。衝撃を吸収するプロテクターは他の競技用も含めて市販されているものもありますが、衝撃の吸収性に加えサッカー競技で必要なヘディングができるようボールへの反発性やズレにくいフィット感を併せ持っているのが特徴です(特許出願中)。練習はもちろん試合でも着用できることを目的に、4年をかけて開発したこの「プロテクトヘッドバンド」を、子どもから大人まで着用いただけるよう2サイズで展開し、3月15日より当社公式通販「DESCENTE STORE オンライン」、サッカー専門店、スポーツチェーン店等で発売を開始いたします。

特設サイトURL:https://store.descente.co.jp/umbro/feature/protect_headgear/

サッカーにおいて、ボールの競り合いによる衝突や転倒で頭を強く打ち脳震盪を起こす事例は、子どもはもちろんトップ選手でも珍しくなく(*1)、国際サッカー連盟(FIFA)や日本サッカー協会(JFA)のルールでもプレー中の脳震盪が疑われる際の対応方法や、脳震盪後の練習復帰までの段階的なプログラムなどが定められています(*2)。また、海外においては子どものヘディングが禁止されるなど、サッカープレー時の頭や脳への衝撃に対して慎重な動きが見られるようになってきました。このような流れはあるものの闇雲に衝突やヘディングを恐れるのではなく、頭部外傷や対処方法への正しい知識を持ち、衝撃を緩和する予防策をとることが重要です。その対策の一つとして『アンブロ』は頭部の衝撃を緩和する「プロテクトヘッドバンド」を開発しました。プロテクターをつけて練習や試合をする習慣のないサッカー競技において、その重要性の啓蒙にも注力していきます。
 

  • 『アンブロ』のジュニアアイテム開発の想い

「子どもが数年先もスポーツをずっと楽しんでいられるように」
『アンブロ』は以前から、子どもがより安全に前向きにサッカーに取り組むためのサポートをするアイテムの開発に注力しており、これまでにも帽子をかぶる習慣のないサッカーにおける暑熱対策用キャップや、ボールを蹴ったり止めたりする場所が分かるよう色分けしてデザインしたシューズなど、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組む優れた作品を顕彰するキッズデザイン賞を受賞したアイテムも数多く展開しています。

形状や素材の試行錯誤 4年がかりでサッカーに相応しいプロテクターを開発
そして、今回「頭部への衝撃を緩和する」ことを目的にサッカーの試合でも着用できる「プロテクトヘッドバンド」を開発しました。取り付けの簡単なヘアバンド形状に衝撃吸収素材を内蔵したシンプルなつくりですが、頭部の衝撃吸収力だけでなく、相反するヘディング時のボールの反発力や頭へのフィット感が発揮されるよう素材の選定や最適な厚みの検証を繰り返しながら、4年をかけて商品化に至りました。

(*1)
<脳震盪の頻度について>
2014年のブラジルワールドカップでは、全64試合で傷害が104件発生。頭部外傷は19件(18%)で、そのうち脳振盪は5件に及び全傷害の5%、頭部外傷のうち26.3%を占めた。また2014年のJリーグではJ1~3のカテゴリーで起きた全傷害619件のうち、頭頚部外傷は136件(22.0%)、脳振盪は14件(全傷害の 2.3%、頭頚部外傷の10.3%)であった。
2005年度から2011年度に3万円以上の災害共済給付(医療費)を行った、中学校及び高等学校の体育活動よる頭頚部の外傷事例4,396件のうちサッカーは837件、その中で脳振盪は235件(28.1%)。
サッカーでの脳振盪の頻度は、全傷害のうち2〜5%、頭頚部外傷のうち10〜28%となり、少なくない数字といえる。

<脳震盪の原因について>
2014年のブラジルワールドカップでは、頭部外傷19件中18件(94.7%)が相手との接触が原因。2014年J1でも45件の頭頚部外傷のうち44件(98%)が接触によるもの、学校管理下の体育活動においては、837件の頭頚部外傷のうち584件(69.8%)が人との接触によるものであった。トッププロにおいてはほぼコンタクトプレーによって発生し、学校管理下においては、人との接触についでボールや設備と接触が多く145件(17.3%)であった。
出典はいずれも日本臨床スポーツ医学会誌第25巻第2号「サッカーにおける脳振盪の現状と対策」より
https://www.rinspo.jp/journal/2010/files/25-2/187-190.pdf

(*2)JFA サッカーにおける脳振盪に対する指針 https://www.jfa.jp/medical/b08.html

 

  • プロテクトヘッドバンドの特徴について

①頭部の衝撃を43%低減
衝撃の吸収力を定量的に計測する方法を、当社の研究開発拠点「DISC(DESCENTE INNOVATION STUDIO COMPLEX)OSAKA」にて独自に開発し、その方法に基づいて一般財団法人日本自動車研究所にて衝撃製品テストを実施。ヘッドバンド未着用の状態と比べ、頭部への衝撃を43%低減するという結果を得ました。
試験の様子:https://youtu.be/6lefh_KuKdw

衝撃製品テスト(振動子試験)
・試験は下図のように、球体のインパクタでダミー前頭部を打撃する方法
・頭部加速度がヘディング時のボールと同じ程度となるインパクタを設定し、試験を行った。

衝撃が43 %低減し、衝撃の受け方も緩やかになっていることが分かります。
 
②ヘディングに必要な反発力やコントロール性
ラグビーなどでもヘッドプロテクターを着用しますが、サッカーならではの特徴としてヘディングプレーがあるため、頭部の衝撃吸収性だけでなく、ボールを跳ね返す反発性やボールをコントロールするためのフィット感などが必要になります。「プロテクトヘッドバンド」は、複数の素材や厚み、形状などの組み合わせから、衝撃吸収性と反発性のバランスをとり、さらにズレにくいよう頭にフィットするしなやかさやボールを打つときに滑りにくい表面感などを追求。ヘディング時の感覚やボールの方向性に対しても着用の違和感が少なく、ヘディング時の痛みの緩和にも繋がる商品の開発に至りました。

③装着が簡単なヘッドバンド形状
頭に巻いて面ファスナーで留めるだけのシンプルな形状なので低学年のお子さんでも簡単に着脱ができます。周囲の長さ57cm(M)、61cm(L)の2サイズで展開し、アジャスターでサイズの微調整もできるため、子どもから大人まで幅広く着用いただけます。

④汗をかいた後に家庭での手洗いも可能
汗をかく状況での着用となるため、ヘッドバンドの内側はメッシュ素材にし、内蔵の衝撃吸収素材を含め洗うことが出来るような素材選びをしています。また衝撃吸収材は廃棄の際に有害物質が発生しにくい素材を使い、環境にも配慮しています。

【製品概要】

品 名:アンブロ プロテクトヘッドバンド
品 番:UUAVJX01
メーカー希望小売価格:¥4,730(税込)
カラー:BLK(ブラック)
サイズ:M(約57cm) / L(約61cm) 

【販売場所】
デサント公式通販「DESCENTE STORE オンライン」(https://store.descente.co.jp/f/dsg-2526735)
サッカー専門店、スポーツオーソリティほかスポーツチェーン店
※商品の取り扱いについては店舗によって異なります。詳しくは各店舗にお問い合わせください。
 

  • サッカーにおけるプロテクター着用を広めるために

◆JACPA東京FCとの取組み

関東を中心に子ども向けのサッカー教室を展開するJACPA(ジャクパ)の選抜チーム「JACPA東京FC」に所属する子どもたちに商品を提供し、実際に試合や練習等で着用してもらっています。関東・全国大会にも出場する強豪チームとして激しい競り合いや ボールが強く当たることもある子どもたちの頭部をサポートするとともに、憧れの対象である彼らが着用することでサッカー教室に通う子供や、他のチームへの波及による、ヘッドバンド着用の広がりを期待しています。

<JACPA東京FC U-12コーチ 鈴木宏輝氏のコメント>

ボールを取りたい、得点につなげたい、という思いが強くなればなるほど、他の選手との激しい競り合いやヘディングの機会も増えますし、転倒やゴールポストへの衝突は防ぎきれない事故的な要素もあります。子どもたちの闘志や積極性を伸ばしてあげながら、怪我や事故のリスクを減らすために、普段のトレーニングや試合前後のストレッチなどとあわせ、このような頭部を守るヘッドバンドは有効な対策だと思います。

<JACPA東京FC 保護者や使用した子どもの声>
・保護者
「膝や踵の怪我も心配だが、頭の事故は目に見えない分心配」、「ヘディングや頭の怪我に対し、知識もなく対応方法も分からないので不安」という頭部外傷に対する不安感や、プロテクトヘッドバンドについては「子どもでも簡単に付けられるのが良い」「見た目が仰々しくなく、子どもも抵抗なくつけやすいデザイン」という意見が寄せられました。
・子ども
「ヘディングしても痛くない」という意見が圧倒的に多く、「走ってもズレない」「ヘディングする(おでこの)場所が分かりやすい」という意見もありました。

今後も着用を続けてもらい、着用時の違和感やズレなど、ヒアリングを続け改善すべきニーズを収集していきます。

◆福田湧矢選手(ガンバ大阪)の着用
<福田選手コメント>

何度か脳震盪を経験しているので、こういったギアがあると安心です。衝撃を吸収するだけではなく、ある程度反発性もあるのでヘディングにも影響を感じませんし、内側もメッシュになっているのでトレーニング中に付けていても違和感がありません。海外では年代によってヘディングを禁止している国もあるようなので、小学生にはおすすめしたいですね。サッカーはコンタクトスポーツなので接触は避けられません。特に小学生は身体もできていないと思うので、こういった アイテムで身体を守りながら全力でプレーしてほしいです。
ヘアバンド感覚で使用できるので、かっこよくてテンションも上がりますね!

開発担当者 エキップメントマーケティング部・三荷克己(さんか かつみ)のコメント
入社以来、スキーやスノーボードといったウィンタースポーツの担当が長く、命に関わるような転倒事故や厳しい気象条件のなかで、少しでも安全に快適にスポーツをするにはどんな機能や工夫が必要か、を常に考えていたベースが、サッカーのエキップメントの開発でも発揮できていると思います。炎天下のプレーで帽子をかぶらないのか、ヘディングで頭は痛くないのか、サッカーでの常識にとらわれず、さまざまな “守る” ことをコンセプトに開発を進めています。

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