ラン攻撃爆発の富士通フロンティアーズ、パナソニック インパルスを下してライスボウル連覇! 7度目の戴冠

日本アメリカンフットボール協会のプレスリリース

パナソニック インパルスと富士通フロンティアーズによるアメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯第76回ライスボウルが1月3日、東京ドームで開催された。社会人王者をかけた頂上決戦は、富士通が29対21で勝利して2年連続7度目のXリーグ王座に就いた。
 
パナソニックは、富士通のファーストドライブをスリーアンドアウトで止めて、自陣37ヤードから攻撃を開始。すると、クオーターバック(QB)ジェイロン・ヘンダーソンが複数のレシーバーに落ち着いてパスを投げ分けるなど、敵陣まで侵攻する。さらにランニングバック(RB)ミッチェルビクタージャモーの連続ラン攻撃でゴール前3ヤードまでボールを進めると、仕上げもRBミッチェルがエンドゾーン手前で倒されそうになりながらもダウン寸前で執念の一伸びでゴールラインを越え、パナソニックが幸先良く先制した。
 
なおもパナソニックは、富士通のフィールドゴール失敗により自陣27ヤードで攻撃権を得ると、RBミッチェルが相手ディフェンスをするりとかわして73ヤードの独走タッチダウンラン。ビッグプレーが飛び出したパナソニックがリードを14点に広げた。
 
前半のうちに1本でも返しておきたい富士通は、自陣41ヤードからのドライブでRBトラショーン・ニクソンのランが出始めパナソニック陣内までボールを進める。さらに、QB高木翼からワイドレシーバー(WR)松井理己へパスが通りゴール前11ヤードまで進んだものの、エンドゾーンは遠く、フィールドゴールで3点を返すに止まった。
 
守備陣の奮闘でパナソニックの攻撃シリーズを2連続でストップした富士通は、敵陣34ヤードの好ポジションからオフェンスをスタート。徹底したRBニクソンのラン攻撃に加え、QB高木のパスも効果的に決まりオフェンスにリズムが出てくる。ラストはRBニクソンが中央を突く12ヤードのタッチダウンランを決めた。試合はそのまま前半を終了し、パナソニックの4点リードで折り返した。
 
後半レシーブスタートのパナソニックは、QBヘンダーソンのランを軸に攻撃を展開。確実にゲインして敵陣まで歩を進めると、ゴール前10ヤードではQBヘンダーソンから左サイドへ待ち構えていたWR渡邊ジャマールへタッチダウンパスをヒット。パナソニックは、後半最初のドライブで加点した。
 
突き放された富士通は、QB高木のパスなどで敵陣に攻め込むと、意表を突くWR木村和喜のジェットスイープで36ヤードゲインして一気にゴール前9ヤードへ。ここで右へのピッチでボールを受けたRBニクソンが頭からエンドゾーンに飛び込む気迫のダイブでタッチダウン。しかし、2点コンバージョンはパナソニックの守備に阻まれた。
 
5点を追う富士通は、自陣41ヤードからの攻撃シリーズでは、RBニクソン、QB高木とWR松井の“トリプレッツ”が躍動。わずか3プレーでゴール前9ヤードまで攻め込むと、ニクソンのランを挟んだ後のプレーでQB高木が右にロールアウトしながらレシーバーを探していると、エンドゾーン内の右コーナーへ走ってきたWR小梶恭平へストライクのパスをヒット。2点コンバージョンは再び失敗に終わったが、富士通はこの試合初めてリードを奪い、勝負の行方は最終クオーターに委ねられた。
追う立場となったパナソニックは、RBミッチェルの好リターンで敵陣47ヤードの好位置からオフェンスをスタート。しかし、レッドゾーン内に侵入した直後の攻撃でラッシュを受けたQBヘンダーソンがエンドゾーン目がけてパスを投じたところ、待ち構えていたのは富士通のDB高岡拓稔。この試合初めてのターンオーバーで、攻撃権を喪失した。
 
この好機に得点を奪えなかった富士通だが、次のドライブではRBニクソンのパワフルなラン、QB高木のパスが冴え渡った。ゴール前4ヤードまで攻め込むと、RBニクソンが中央を突いてエンドゾーンまでボールを運び、この試合3つ目のタッチダウンを挙げた。
 
試合時間残り3分14秒、富士通は守り切れば2年連続優勝が決まる。パナソニック陣25ヤードからのドライブでフォースダウンギャンブルを決められるなどレッドゾーン内まで攻め込まれる。しかし、DB高岡がこの日2つ目となる値千金のインターセプト。最後は時間を消費して、無敗のパーフェクトシーズンを達成した。
 
なお、大会最優秀選手(MVP)には、ラン28回で188ヤード、3タッチダウンランをマークした富士通のRBニクソンが選ばれた。ニクソンは、シーズンMVPとダブル受賞となった。
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