東京都立産業技術研究センターのプレスリリース
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(都産技研)は、障害をもつ子どもが運動を楽しめるように、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会を契機として、日本の生活環境に適した「子ども用歩行器」を試作開発しました。
散歩やレクリエーションを楽しむことができる歩行器の試作開発
海外では、子どもが歩行器を利用して日常生活を送っており、また、サッカーなどのスポーツをすることも珍しくありません。しかし、日本ではスポーツはもちろんのこと、街中で歩行器を目にする機会はほとんどなく、主に歩行訓練用として病院などの施設内で利用されています。
そこで、都産技研では、障害を持つ子どもが新たなチャレンジとして、散歩やレクリエーションに参加できるような「子ども用歩行器」を試作開発しました。
○開発のポイント1「アンケートによる利用実態調査」
全国800以上の発達支援センター、特別支援学校などの施設、300名を超える理学療法士、また各施設を利用する保護者への利用実態調査を実施(首都大学東京・新田收教授との共同研究)。現状の歩行器の問題点を分析し、得られた結果を開発歩行器の機能、デザインなどに反映。
○開発のポイント2「操作のしやすさ」
ハンドルを持ち上げて固定輪である前輪を浮かし、中央輪を中心として車体を旋回(方向転換)できる、小回りの利く6輪歩
行器を試作(特許出願中)。力の弱い子どもでも容易に操作可能。
○開発のポイント3「小型化・折り畳み」
子どもの身体情報や、屋内事情など日本特有の利用環境を考慮し、安定性を損なうことなく車体を小型化。また、小さく折り
畳み、従来の寝かせ置きではなく、自立した状態で収納可能。
◆2019年度末の商品化を目指し、共同研究・開発を行っていただける福祉機器製造・販売の実績を持つ企業を募集しています。